トルコ旅行業協会のバシャラン・ウルソイ会長は、2014年に博物館と遺跡を3千万人が来訪したこと、これによって得られた収益は39パーセント増の4億3500万リラ(約204億円)であることを明らかにした。
トルコ旅行業協会(TÜRSAB)のバシャラン・ウルソイ会長は、2014年に博物館と遺跡から得られた収益は前年に比べ39パーセント増え、4億3500万リラに達したと述べた。
ウルソイ氏は、UNESCOによって5月18日が博物館の日として宣言され、特別な日ということからトルコの博物館は無料開放されると述べた。
ウルソイ氏は、文化観光省流動資本運営本部の情報によると、2014年に博物館と遺跡を2977万4390人が来訪したと明らかにし、2023年には来訪者数は5千万人に達するだろうと述べた。ウルソイ氏は、以下のように続けた。
「2023年に来訪者が5千万人になることを目標としている。毎年アヤソフィアを5百万、トプカプ宮殿を5百万、エフェスを4百万、パムッカレを3百万人が訪れている。関心が高まっていることから博物館の前には行列ができている。この行列を減らすために予約システムを検討している。」
■5百万枚の博物館カード
ウルソイ氏は、2011年に50の博物館と遺跡の、売り上げとマーケティングおよび来訪者管理を引き受け、事業を始めたことを指摘し、以下のように述べた。
「TÜRSABとしてすべてのこれらの博物館と遺跡においてまず回転式改札口を最新式にした。広告とマーケティングにおいては、時代の要求に応じて刷新をし、取扱対象の多様性を確保した。これらの試みの結果我々が管理する博物館数は155に達した。2010年には文化観光省が1億6900万リラ(約79億円)の収益を得た一方で、我々はこの数字をTÜRSABとして管理する155の博物館と遺跡において、2015年に3億6500万リラ(約171億円)まで増やすことを目的としている。2014年に約3千万人の博物館来訪者を受け入れた。2015年には3千3百万人が博物館を来訪することを期待している。たとえば2014年5月18日に18万3214人の来訪者を受け入れ、歴史的記録を打ち立てた。我々は博物館を身近なものにした。この最大の証拠は5百万枚という博物館カードの数である。」
■百万点の作品がある
ウルソイ氏は、イスタンブルにある最も重要な博物館の一つである考古学博物館の最大の問題は、所蔵する作品すべてを展示できないことであるとし、以下のように述べた。
「約百万点の作品がある博物館で、これらのうちたった20パーセントしか来訪者は見ることができない。残りの作品は倉庫にある。TÜRSABの努力でこれらの作品も展示される予定だ。イスタンブル考古学博物館は、世界で博物館の建造物として計画され使われた最初の10の博物館のうちの一つであるという観点からも、注目すべき建造物である。加えて博物館として形作られた、トルコ初の組織であるという観点からも、さらなる重要性を持っている。考古学博物館が開かれれば最初の段階で3百万人の来訪者を予想している。」
■チャナッカレは「野外博物館」として
文化観光省チャナッカレ戦争ガリポリ史跡局長メフメト・ギュルカン氏は、以下のように述べた。
「一度に3万人が来訪し、(混雑した状態で)同時に入場していることで、残念ながらこの名所が知られ、国民精神が学ばれること、国民のアイデンティティーが理解されるという意味において、様々な問題を提示している。史跡を野外博物館のように計画し、整備する予定である。すべての修復、作業、計画、企画は、あらゆる史跡を野外博物館にするためとなる」
■アスペンドス古代都市登録に向け準備
UNESCO世界遺産の暫定リストに掲載されたアスペンドス古代都市が、本登録されるための試みが続いている。アスペンドス古代都市発掘リーダー、ヴェリ・キョセ准教授は以下のように述べた。
「アスペンドスはただ劇場があるだけではなく、特に学者の興味を引き付けるその他の建造物として水道橋がある。この二つの建造物でもって世界遺産暫定リストに入ったアスペンドスが、必要な作業の後、世界遺産に登録されるため、文化観光省によって新たに申請が行われる」。
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( 翻訳者:須藤夏海 )
( 記事ID:37547 )