裁判官・検察官高等委員会事務局は、最高裁判所の要請を受け、裁判官と検察官のスカーフの着用を認めると通達した。高等委員会のムサ・カ ヌジュ副事務局長の署名入りの文書では、「服装に関する規則」において、「警察関係者、裁判官、検察官、軍関係機関で働く人々については、その機関独自の規則で規定された方法と原則に依る」という条文は、禁止とは解釈できないと述べられた。
通達において、法務省と最高裁判所、行政裁判所における服装の規則において、明らかな禁止項目がなく、公務員のために出された服装に関する規則に言及されているとし、この規則においても、2013年に行われた改正によって、「望むものはスカーフ、あるいは、帽子を着用して」職務を行うことへの障壁はないと述べられた。
■裁判官・検察官高等員会に質問された。
最高裁判所長官は、2月26日裁判官・検察官高等委員会に書簡を書き、「最高裁判所で勤務している最高裁判所調査官と共和国検事が最高裁判所の委員会や法廷で行われる話し合いおよび審理の時に頭を覆った状態で仕事をして良いのか悪いのかという問いかけに」意見を求めた。最高裁判所によるこの文書と同日にカヌジュ副事務局長の署名入りで2ページにわたる回答書が出された。回答書では、公的機関で働く職員の服装に関する規則における規定に触れられていた。
同規則の6条にある「制服を着用しなければならない人々」という文言が、2013年に閣議によって変更され、「警察関係者、裁判官、検察官、軍関係機関で働く人々については、その機関独自の規則で規定する方法と原則に依る」という規定が設けられたことに注意を引いた。回答書において、同改正によって、「建物を含む場所でスカーフを着用しないことが原則である」という表現も撤回されたことが強調された。文書では次のように述べられた。
■スカーフと帽子
「撤回されたこの規定の後、禁止を設ける他の改正が行われない限り、公的機関で、スカーフを着用したい女性は着用し、帽子を着用したい男性は帽子を着用できる状態になった。公共の場でのスカーフ着用の自由を保障した規則の改正は、裁判官と検察官にとってもスカーフの禁止とはならなかった。反対に、規則の改正によって、裁判官と検察官がスカーフを着用して仕事を行うことができることへの道を開いた。なぜならば、6条で言及している法務省と裁判官・検察官高等委員会の規則は、この点において全く禁止事項を含んでいなかったからだ。この件についてはいかなる禁止規定も存在していない。」
最高裁判所と行政裁判所の服装に関する規則でも禁止項目がないことを主張した文書において、規則がしめした1982年の服装に関する規則において行われた改正後、「裁判官と検察官を含むスカーフの着用禁止が廃止された」と述べた。文書では、この意見に基づいて、「結果として、法律に照らし、裁判官と検察官がスカーフを着用して仕事をすることへの障害はなくなったと解釈された」と述べられた。
■このような規定はない。
この回答書に関して本紙に話した裁判官・検察官高等委員会ムサ・カヌジュ副事務局長は、本委員会がどの議題について決定を下すかに関して、法律で明確な規定があり、このため、回答書は委員会の決定ではなく、副事務局長の意見として記されたと述べた。服装に関する規則における改正では、警察と軍および司法が別々に規定されていることについて触れたカヌジュ副事務局長は、法律と規則において、裁判官と検察官が仕事を行う際に、スカーフを着用することを妨げる規定はないと述べた。ムサ・カヌジュ副事務局長は、地方裁判所で裁判官と検察官がスカーフを着用して仕事をしているかどうかについては知らないことも述べて、「この状態は、おそらく、20年前に疑問を投げかけられ問題になっていた。しかし、社会における正常化のための改正後、もはや疑問を投げかけられなく、トルコはこの状態に慣れたため、裁判所で裁判官と検察官がスカーフを着用していたとしても、私たちは意識しなかった」とはなした。
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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:37690 )