森林には予算なく
我が国の森林火災の消火がままならない原因の一つに、〔そのための〕予算がないことが挙げられる。というのも、国内の森林は山岳地帯に広がっていることから、消火には特別な装備と人員が必要であるからだ。そしてこれら二つの要素は、適当な予算額を投入することでのみ、実現可能となるということを強調しておく必要があろう。
国家天然資源・水資源保護隊のガーセム・サブズアリー司令官は、国内で発生した森林火災に対処するために昨年割り当てられた予算額について、次のように説明している。
全国の自然地域で発生した火災を消火するために、昨年300億トマーン〔※約10億円〕の予算が割り当てられた。この額は注目に値する数字に見えるかも知れないが、しかし問題は、自然地域が国土の80%以上を占めているということである。また興味深いのは、昨年割り当てられた予算額の約半分だけが、当局者のもとに渡ったということである。今年も彼らは予算の残りを手に入れることで、火災が国の森林に残した傷痕を癒すべく努力しているところだ。
このようなわけで、国内の森林で火災が猛威を振るっていることは、何ら驚くべきことではない。なぜなら、〔火災の予防活動は言うに及ばず、森林で実際に起きた〕火災を最低でも消火することに対してすら、強い意志というものが一部の当局者には欠けているのだから。
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( 翻訳者:SKM )
( 記事ID:37886 )