■クウェートのラマダーン、社会の一体性と「カルキーアーン」
【クウェート:アブドゥ・ハミード・アフマド】
クウェート人は、聖なるラマダーン月に、先祖から受け継いだ伝統や慣習の復興に熱心になる。この月は、特別な社会一体性の下、独特の香りと霊的な雰囲気に包まれる。
数十年前から、クウェート人の食卓は様々な料理で彩られているが、最も有名な料理の一つ「ハリッサ」は、ラマダーン月の間では有名なクウェート料理の一つで、主要かつ基本的な料理となっている。この料理は、肉と小麦のピューレに、最初、粉砂糖やマーガリンやシナモンを混ぜた料理である。
また、クウェート人の家庭では、イフタールの食卓に、水分を含んだ食事が欠かせない。それは、発酵パンや小さく切られた平らなパンである。そして、これらを、カボチャやジャガイモ、砂漠の「ロメ」として知られ、オマーンから輸入されるドライレモンの種の入った肉のスープに浸して食べる。
また、「ジャリーシュ」と呼ばれる小麦料理は、ラマダーンで庶民に好まれて食べられる。かつてクウェート人は、「先祖が営んだ生活の中で、塩の良さは、ただジャリーシュを最大限粒にすることだ」とも述べていた。
おやつとしては、ラマダーン月のお菓子がある。それは、「裁判官の一噛み(ルクマ・カーディー)」という名で知られ、牛乳、カルダモン、バター、サフラン、種無しパン生地から作られている。そのおやつは細切れにされ、赤くなるまで沸騰した油に投げ込まれ、それから糖液かシロップに漬け込む。また、バスィースとハビースというお菓子も庶民に食べられており、それらは多くの場合ラマダーン月に出され、小麦粉、デーツ、バターから作られている。
(後略)
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( 翻訳者:福島大智 )
( 記事ID:37912 )