チャット・ルームの問題
心理学者のアミール・アフマディーザーデ氏も、結婚相手を探すのにチャット・ルームは適切な場所ではないと考えている人物だ。同氏は次のように指摘する。
チャットを通じた若者同士の関係は、興奮した依存の感情の産物であり、親の認知や介入がなく、〔若者にとって〕問題を起こす可能性がある。しかし、どれだけネットを介した出会いや結婚が失敗に終わるかについて、多くの若者は疑問に思っているのである。
同氏は、こうした出会いでは一部で〔関係の〕破綻が生じていることについて、〔ネット上の出会いに関する〕文化・マナーがしっかりと構築されていないこと、あるいは適切で文化的な空間が不在であることに、その原因があるとの見方を示し、次のように続ける。
インターネットでの出会いは完全にバーチャルなものであり、人々は実際通りには自分を提示しない。社会関係が複雑化し、新たな通信手段が〔次々と〕登場している中で、インターネットを介して出会いと結婚を実現させ、〔ネット上で〕やり取りされる限られた情報だけで〔互いを知るのに〕十分だとするならば、持続的で安全かつ安心の生活を築くことは不可能となろう。
こうしたことの明らかな例証として、社会における離婚件数の増加が挙げられる。それは、一部の人がインターネットを通じた出会い、あるいは別の言い方をするならば「インターネット求婚」を好む傾向と対になっているのである。
アフマディーザーデ氏はその上で、「この種の求婚や出会いは、社会の文化的・価値的基盤の上に立ったものではなく、またお互いのことをよく知らず、相手側の家族の価値観についても認識が足りないために、早晩破綻してしまうのである」と続けた。
つづく
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( 翻訳者:MHK )
( 記事ID:37924 )