国鉄、ここ五年で記録的な赤字
2015年07月06日付 Zaman 紙

高速列車などの重要なプロジェクトが話題に上る国鉄(TCDD)だが、この5年間での赤字は、56億リラ(約2,560億円)となった。記録的な赤字は、旅客部門と貨物部門の減収、さらには支出の大幅な増加が原因である。鉄道による人と貨物の移動量の減少は注意を引くものである。

「2014年鉄道統計年鑑」で、国鉄の過去数年間の赤字が目立つ。国鉄は、2010年は8億6,633万6千リラ(約400億円)、2011年は7億3,332万7千リラ(約335億円)、2012年は8億7,750万8千リラ、2013年は12億8,055万4千リラ(約590億円)の赤字であった。2014年の赤字はというと、前年比38%増の18億7,430万9千リラ(約856億円)に上った。記録的な赤字は、旅客部門と貨物部門の収支バランスの悪化が原因である。

2009年に6億3,900万リラ(約292億円)だった国鉄旅客部門の赤字は、2014年には9億3,337万6千リラ(約427億円)にまで膨れ上がった。同様に、貨物部門では9億4100万リラだった赤字が、15億4500万リラ(約700億円)になった。これに対して、港湾部門では、2010年に4,432万5千リラ(約200万円)の黒字を記録し、昨年は1億2千リラ(約55億円)の利益を上げた。ヴァン湖のフェリーは、2014年は3,056万9千リラ(約140万円)の赤字だった。

シルケジ、ハイダルパシャ、アンカラを通過する郊外の路線については、2010年に5,900万の乗客があったが、この数字が2014年には、2,900万人へ減少している。2010年に26万人が国外旅行のために国鉄を選択していたが、この数字は2014年には、15万6千人にまで減少した。集計を見ると2010年に8,417万3千人が移動で使用した鉄道の乗客数は、前年比6%~7%減少して7,800万となった。近年の輸出入の減少に伴い鉄道貨物も減少傾向にある。トルコは、2010年に126万6千トンの輸出と、140万7千トンの輸入は鉄道を使用していたが、この重量は4年間で86%減少した。最も減少した商品グループは、石油と石油精製品だ。2010年には109万3千トンの石油精製品を輸送していたが、2014年には77万6千トンに減少した。

■トルコは鉄道部門でとても遅れている

国鉄が34カ国を比較した調査によると、鉄道への投資にといてトルコはが非常に遅れている。トルコには、総延長9,718kmの鉄道がある。これが、ドイツでは4万1,328km、フランスでは3万km、スペインでは1万6,951km、イタリアでは1万6,700km、イギリスでは1万6,365kmである。トルコでは、旅行者の1.7%しか鉄道を利用しないが、オーストリアでは11.5%、ハンガリーでは10%、フランスでは9.7%、ドイツでは9%の人が鉄道を利用する。トルコで鉄道を利用して運ばれる貨物の割合は、4.2%である。この割合は、チェコでは46.7%、オーストリアでは45.5%、ハンガリーでは39.7%、ポーランドでは30.5%、ドイツでは25.1%、フランスでは15.3%、イタリアでは14.2%、イギリスでは11.8%である。

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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:38080 )