エルドアン大統領、東アジア観光客への安全を約束
2015年07月10日付 Hurriyet 紙


レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は、大統領宮殿で大使らに振舞われたイフタール(ラマザン明けの食事)で演説した。中国への外遊の前に起きたイスタンブルにおける東アジアの人々に対する嫌がらせは憂慮すべきものだとし、以下のように話した。「メディアを駆け巡っている、大部分は嘘か、もしくは中傷である。このニュースの後、イスタンブルで決して承認できないいくつかの事件が起きた。我が国へ旅行に、生活を楽しむために来る東アジアの人々は我々の親友である。彼らは我々の来客である。この事件は我々にそぐわない。扇動者に騙されてはならない。」

中国が、東トルキスタンのウイグル人に抑圧を行っているという情報により、まず(イスタンブルの)トプハネ地区の、経営者がトルコ国籍者、料理人がウイグル系トルコ人の中華料理店への暴力事件が起きた。その後、タクスィムにある中華料理店と、スルタンアフメトで中国人であると思われた韓国人に対し暴力事件が起きたと報道された。その前の晩、タイで拘束されていた200人のウイグル人が中国へ強制送還されることを理由に、(同じくイスタンブルの)ジンジルリクユのタイ王国領事館の建物に押しかけた人々がいた。

度を越した事件は、アンカラでも起きた。タイ王国大使館の前で集まった抗議グループの前を通ろうとした細い目をした女性旅行者は、あやうくリンチにあうところだった。一連の事件についてエルドアン大統領は、挑発への警告を行った。大統領宮殿で大使に振舞われたイフタールの食事のあと演説したエルドアン大統領は、以下のように述べた。

■中国外遊の前に起きた事件は意義深いものだ。

「中国外遊の前に国内で起きた事件は憂慮すべきものだ。ウイグル人へ抑圧が行われたという情報に関してメディアで流れている、大部分は嘘か中傷であるニュースと映像の後、イスタンブルで承認できない事件が起きた。我が国へ旅行に、(イスタンブルでの)生活を楽しむために来る東アジアの人々は我々の親友である。我々を信用している。彼らは我々の客人である。イスタンブルで起きた、挑発的な事件は我々に似つかわしいものではない。扇動者に騙されてはならない。我が国へ来る人々は我々を信用している。トルコは全ての同胞や兄弟と同様にウイグル人の同胞の味方である。月末に我々が行う中国訪問で問題について会談者と話す予定だ。」

エルドアンが演説で話したその他の項目は以下のとおり。

■トルコは5%成長した。

「我々が押し進めた政策の結果、トルコは2003年から2014年まで平均5%の成長を実現した。我々の周りで起きた数々の問題にも関わらず、昨年は我が国に121億ドルの投資が来た。2002年には360億ドルだった輸出額は2014年には1580億ドルに達した。トルコは経済発展に伴い、後進国や途上国への援助を増やしている。

■シリアにおける人口統計上の構造を変えることはできない。

シリアで起きていることはトルコにとっても、国際社会にとっても脅威である。ダーイシュ(IS)はテロ組織である。シリアで人口統計上の構造を変えようとする動きを我々は容認できない。トルコは、いつものように今後もシリア国民の正当な闘いを支持するだろう。トルコは宗教、民族差別をすることなく、門戸開放政策を続けるだろう。ヨーロッパ諸国が25万人を受け入れる中、我々は200万人を受け入れている。

■トルコへの敵意が増幅されている

コバーニーから来たものに対しても、民族、宗教の差別をすることなく門戸を開いた。しかし、我々に対し黒いプロパガンダが開始された。トルコへの敵意が増幅されている。我々の支出は60億ドルを超えた。しかし、国際社会から我々のもとに来たのは4億ドルだ。テロリズムとの戦いで差別はないと信じている。名がなんであろうと、テロリストに対して有効な協力が必要だ。トルコは、シリア国境でダーイシュと関係があるという理由で1300人を逮捕し、国境の外へ追放した。テロリストが侵入した国々は、それぞれの責任を果たすことがテロとの戦いのために必要である。

■親友の役目は耳に痛いことを言うことだ。

親友の役目は、耳に痛いことであろうと正しいことを言う事である。エジプトの現状はテロ組織が地盤を勝ち取る以外の目的のために役立っていない。エジプト国民は我々の兄弟である。我々はイエメン情勢も注視している。問題解決は政治的対話によって可能である。イスラム世界で宗派戦争を起こしたいものたちに対して、ともに理性とモラルを持って戦わなければならない。パレスチナの人々が直面している不正はすぐに取り除かれなければならないし、パレスチナ領の占領も終わらせなければならない。EUで新しい章が開かれることと、加盟プロセスの加速に重きを置いている。ヨーロッパ諸国のトルコ人は、イスラムフォビアの影響を最も受けている。

■並行組織(ギュレン教団)との闘いでは我々を支持してください

我々は国家の安全を脅かす並行組織と戦っている。この構造は国民の善意を悪用した組織である。国家の機構へ侵入し、あらゆる場所でこれを行っている。この40年間は準備期間であった。国家安全保障政策文書ではこの組織について言及されている。国家の安全を脅かす合法と見せかけた非合法組織の一つである。この組織に対して、あなた方は我々の味方でいていただきたい。」

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( 翻訳者:矢加部真怜 )
( 記事ID:38117 )