旅行業界に危機、30のホテルが売却
2015年07月13日付 Cumhuriyet 紙


観光セクターの危機が悪化しており、ホテルが次々に倒産の旗を掲げている。年末には観光セクターの損失が50億ドルに達する見込みで、40万人が失業状態に陥ることになる。

観光業の危機は毎日新たな局面を迎えている。企業による従業員の解雇はとどまることがなく、30のホテルが売却された。観光業でみられた上昇傾向は破られた。ハイシーズンに入る際に新たな従業員を雇っていた企業が初めて従業員を解雇した。昨年は1年間で、所有権と経営の面で14のホテルが売却されたが、今年は最初の5ヶ月で売却されたホテルの数は30を超えた。
地中海観光宿泊業組合(AKTOB)とエキン・グループ社が共同で出版したリゾート雑誌に掲載された調査によると、今年の最初の5ヶ月間で売却されたホテルの数は昨年全体の売却数の2倍を超えた。

■大型ホテルも売却される

この調査によれば、ホテルの売却は特定の地方や海岸沿いだけでなく、トルコ全土の海岸と都市部で起きており、ホテルの規模には大中小の差はない。ホテルが売却される理由は、銀行借入金の返済滞納、出資元の企業への債務などだ。

■リクソスも売られた

ホテル売却のうち2件は銀行、もう2件はロシアと事業を進めたツアーオペレーターと関係している。
銀行と関係する売却については、リクソス・テキロヴァ・ホテルのフィバ・ホールディングの社長ヒュスニュ・オズイェイン氏への売却、そして、アクバンクが担保として差し押さえ、売却されたアッタレイア・ホテルがあげられる。

年始からこの方行われてきたホテル売却のうち最も新しいものはアンタリア県マナヴガトにあるサライ・レイジェンシーと、エフェソスにあるスルメリ・ホテルである。
サライ・レイジェンシーはアルマス・グループに、スルメリ・エフェス・ホテルはペニンシュラ・グループに買収された。また、近年宿泊業に参入したコレンドン・グループがボドルムにあるザ・ブルー・ボスフォラス・ホテルを買収する一方、年始にはジャスミン・コートの経営権を放棄している。

■従業員の解雇

トルコ宿泊業連盟のオスマン・アユク会長は、観光業は昨年最大の危機が起きていると語る。
「観光業界ではここ何年かで最大の危機が起きている。一番の稼ぎ頭である宿泊業において、シーズンを前にした従業員の解雇というこれまでになかった事態が起きている。ホテルは売却されている」と述べた。

AKTOBのユスフ・ハジュスレイマン会長は、「50億ドルが見込まれる損失は、雇用と社会基盤にマイナスに影響する」と述べた。
エキン・グループ調査部のフェフミ・キョフテオール部長は、観光業で困難が高まり危機へ発展したことを指摘し、「この状態が続けば、売却されるホテルの数は爆発的に増えるだろう」と語った。

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( 翻訳者:成田健司 )
( 記事ID:38156 )