カタール:米軍施設乱射犯の入国を否定
2015年07月22日付 al-Quds al-Arabi 紙


■カタール、アメリカでの乱射事件容疑者の入国を否定

【ドーハ:スライマーン・ハーッジ・イブラーヒーム(本紙)】

カタール国は、米軍基地乱射事件の容疑者、ヨルダン人青年ムハンマド・アブドゥルアズィーズの入国歴を否定した。同容疑者がカタールに入国したとの情報は国際メディアによって流されている。ドーハは素早くその疑いを打ち消す対応をとり、多くの国際メディアに瞬時に広まったこのニュースに反論した。

政府広報室の声明によれば、カタール国は「アメリカのテネシー州での乱射事件容疑者とされる『ムハンマド・ユースフ・アブドゥルアズィーズ』なる者とカタールとを結びつけるメディア報道に対する否定の意」を表明している。

カタール政府筋は以下を明らかにした。「同容疑者は、2014年11月、ヨルダンからアメリカ合衆国へ向かう途上[ドーハの]ハマド国際空港にトランジットのため到着したが、報道されているように入国したわけではない。カタール政府広報室の声明は、これらの行い[訳注:テロ活動]が人間的価値観、倫理、原則、あらゆる信仰を否定するものであるとして、カタールがそのような犯罪行為を非難していることを強調している。また、同声明は、いかなる動機、理由であれ、テロ行為は徹頭徹尾拒絶され糾弾されるべきであり、そのために団結し連帯する必要があると明言している。声明中でカタール国は、合衆国政府ならびに国民、そして今次の卑劣な犯罪の犠牲者遺族への哀悼の意を伝えている。」

ワシントン発のアメリカのメディアは、[米]政府筋の発言をもとに、「先週米兵5人を殺害したチャタヌーガ乱射事件容疑者は、昨年の中東への旅行中少なくとも一度カタールを訪れている。カタールの首都ドーハに同容疑者が立ち寄った理由は、現在のところ米政府には明らかになっていない」と報じていた。

アメリカの捜査官たちは「ムハンマド・ユースフ・アブドゥルアズィーズ」容疑者が中東旅行中に訪問した場所を特定しようとしている。同容疑者の過激思想に「ダーイシュ」のような組織が関与しているのかどうかを確認するためである。しかし、過激派グループやその要員と接触した証拠は得られていない。アメリカの情報によれば、同容疑者はヨルダンの親族を訪問するためとして7ヶ月間を中東旅行に費やしているが、そのうちどのぐらいの期間をカタールの首都で過ごしたのかは明らかになっていない。

「アブドゥルアズィーズ」(クウェート生まれの米国市民)は、先週木曜、チャタヌーガの軍リクルート・センターに発砲した後、隣接する海兵隊予備役センターへ車を運転していき、海兵隊員4名を殺害、他1名の海兵隊員を含む3名を負傷させ、警官と交戦中に死亡している。

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( 翻訳者:メディア翻訳アラビア語班 )
( 記事ID:38244 )