■レバノンのごみ…「あなたのところに忍び寄る」危機と無視される科学的解決
【ベイルート:ベロニク・アブー・ガザーラ】
これはレバノンにおける「永遠の」危機である。年々深刻さを増しており、レバノン人に及ぼす健康面や環境面での危険性は次第に増大している。一方、多くの計画が提案されているにもかかわらず、その解決はデシジョンメーカー(意思決定者)の心を動かしていないようだ。
これは、レバノンにおけるごみの危機である。この問題は長年進展が見られず、論争や地域問題、座り込み、継続的なデモを引き起こしている。さらにこれは、焼却場や埋立地(760のごみ廃棄場がある)、不衛生な埋立地周辺の住民全員の健康問題にもつながっている。ゴミが投げ捨てられている、測量士や管理者が不在の共有地も忘れずに含まねばなるまい。
数値で見ると、レバノンでは1人が1日に約1キロのごみを出している。つまり、全体では1日に4千トン、1年で13億8100万トンになる。これは、行政改革担当大臣事務所がEUの支援で発行した、レバノンにおける固形廃棄物の統合管理のためのガイドマニュアルによる。
注目すべき数値は、有機物がゴミ全体の51%を占める一方、段ボール(強化紙)が17%、プラスチックが10%、ガラスや鉄、衣類、その他が9%を占めていることである。また、ゴミ処理方法に関する割合は、レバノン人が悩まされている苦しい現実を反映している。ごみの48%は衛生埋立地に運ばれるが、その36%は無作為に作られたもので、リサイクルされるのはわずか8%である。有機物の堆肥化、つまりコンポスト化に関しても、状況は似たようなものである。
(後略)
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( 翻訳者:増田まい )
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