越境攻撃・テロ逮捕に国会緊急本会議、激論し、すぐ解散
2015年07月29日付 Hurriyet 紙


スルチ、ジェイランプナル、アドゥヤマンにおける攻撃に対して共和人民党(CHP)の呼び掛けで臨時招集された国会は一日中緊張したセッションでもってテロに関して議論した。調査委員会設立要求が拒否された会議の後、議会は組閣まで再度休みに入った。ビュレント・アルンチ副首相は解決プロセスに関して「このプロセスが利用されるにつれCHPと民族主義者行動党(MHP)から批判があった。今日わかるように、この批判は確かに正しい。解決プロセスは関わる人物、条件は変わる可能性がある。しかし、トルコにとって最後の機会だ」と述べた。

CHPの臨時招集に対して国会本会議が昨日招集された。「社会的平和を大いに脅かすテロ事件の理由を調査して講ずべき措置を明確にするとの目的でもって」国会が調査を行うことを提案したCHPの意見は却下された。CHPと人民の民主主義党(HDP)の賛成票に対し、公正発展党(AKP)の反対票を一部のMHPの者らが支持すると調査委員会は設置されなかった。

今議会期に国会副議長になったシャファク・パヴェイ氏が初めて運営した会議でしばしば緊張が見られた。本会議で非常にAKPとHDPグループの間で緊張が走った。委員会設置への不支持のため、MHPとCHPの幹部らの間で口論があった。HDPスポークスマンのオスマン・バイデミルの「今一度です神よ、単独与党ために苗木が、魂が葬られている」という言葉を、AKPが覆いを叩きながら抗議した。AKPの中からバイデミルに対して反発が高まると、パヴェイ氏は警告し「国会議員の方々よ、エゴを押さえよう」と述べた。

■「テロリストたちは声を押し殺して笑っている」

会談の終わりに向けて「挑発」理由で発言権が与えられ議論が続いた。HDPのイドリス・バルケン会派副代表は「国会外同様に理性が国会からも無くなったことを悲しんで申し上げたい」と述べた。協調からはほど遠い発言に対し反感を見せたCHPのレヴェント・ギョク会派副代表も「今日一堂に会せずして、いつそうするのか。静粛に。テロリストらが声を押し殺して笑いながら我々を見ている。『互いに貶めあっている』と」と批判した。

■イスラム国関連批判に激しい反発

アルンチ副首相は政府を代表して行った発言で、大統領の「解決プロセスを今後続けることは出来ない」とのターニングポイントの発言にも関わらず、プロセス続行に対してメッセージを出した。

「組織がプロセスを利用したことは明確に見られている。解決プロセスの問題を口の中のガムのようにズタズタにする人びとに対して、当初から終始このプロセスが利用され、それにつれCHPとMHPから時には政治的言説でもって、また時にはプロセスの基盤に対する批判があった。今日わかるように、この批判は確かに正しい。だから、このプロセスはトルコに必要なのだ。暴力、武力のみでテロに対処することは不可能だ。解決プロセスは関わる人物をも変更しうる、条件も変更しうるが、トルコにとって最後の機会だ。このようなプロセスが我々に必要なのだ。トルコに対する脅威という理由でダ-イシュに対する対策といえば、単に爆撃することだけを意味するのではない。他国とも対テロ提携について非常に重要な作業を行っている。イスラム国とともに行動した、或はイスラム国に入り込んだ政府(という表 現)を、嫌悪と呪いでもって、このような言説を拒否する。」

■本会議で昨日党代表らが行った評価は以下の通りである

HDPのシャンルウルファ選出国会議員、オスマン・バイデミル氏「単独政権のために今日トルコのあらゆる場所で葬儀が行われる場面に遭遇している。我々の党に向けた200に近い攻撃がちゃんと調査されていたなら、スルチにおける虐殺はトルコ社会で起こらなかっただろう。まさにこの点で我々はクーデター行動に直面している。単独過半数を得られなかったためこの国は戦争局面に導かれている。」

■我々は二つの呪いの標的だ

CHPのムラト・オズチェリッキ副党首「イスラム国は如何なる対策も講じられず、男性を集め、教育活動をし始めた。そして約1万人の我々の市民が何らかの形で赴いた。イスラム国の隊列の中で戦闘し、帰還し、あるいは兵站作業に従事し、あるいは内部で[人員の]リクルート活動に携わっている。」

AKPのアフメト・アイドゥン会派副代表「間違っていると思いつつも、わざとらしい寸劇がここ議会で展開されていた。大統領に、首相に、我々に向けてあなた方が言ったことのどれくらいをPKK(クルディスタン労働者党)に言うことができる。発言は心、敬意が必要である。HDPのスポークスマンはイスラム国の中に1万人のトルコ国民がいると発言した。調べた所、1000-1300人のトルコ国民がいる。世界のトップ10に入っていない。」

MHPのガーズィアンテプ選出国会議員、ウミト・オズダア氏「ビュレント・アルンチ副首相が過ちとした発言で非常に気分が良くなった。エルドアン大統領は『和平プロセスは終了した』と言った一方で、首相は『継続している』と言っている。目標は同じだが対談相手は変わるそうだ。今後、恐らく和平プロセスをディヤルバクル仲介業者と行う予定とのこと。PKKを抱えた国会議員らを我々は許しはしない。」

■困難な任務を引き受けた

シャファク・パヴァイ氏は国会副議長に選ばれた後、国会本会議を初めて運営した。そして臨時会議を落ち着いて開き、国会議員らに「人間は、怒り、憎悪以上の価値を持っている。何故ならこの祖国は欲以上の価値を持っているからだ」と声を上げた。パヴェイ氏は「私は、あらゆるテロ発生後に現れる無名の負傷者のことを気にかけている。我々は何人失ったのかを、生涯にわたって何人が障害を持つことになっるのかを、彼らを待ち受ける今後の試練考えている」と述べ、発言を「災害でどうなるかを忘れている者たちには、水を売るために火事をおこす考えが魅惑的に思えてくる。しかし、火事は災害であって、災害により利益を出すものをも破壊する」と続けた。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:満生紗希子 )
( 記事ID:38310 )