牛乳生産者たちが警告、「このままでは牛が売られる」
2015年07月05日付 Hurriyet 紙

トルコ農業会議所連合(TZOB)のシェムスィ・バイラクタル会長は、生乳の価格について、生産者たちの姿勢が合意を示さないために、一年間にわたって膠着状態が続いていることを明かした。
バイラクタル会長は、「1年の内に小売価格にして牛乳で8.9%、白チーズで7.9%、ヨーグルトで2.4%、配合飼料で2%、アルファルファで3.6%に上昇している。しかし、1リットルにつき1リラ15クルシュという生乳の価格が変動しないことは受け入れがたい」と述べた。バイラクタルは、「仮に価格が次の期間にわたってこのままであれば、残念ながら、家畜たちは肉屋へ行くことになるだろう。新たな危機は不可避となろう」という警告を示した。


バイラクタル会長は、文章での発表において、国際牛乳理事会にて指定された 生乳の推奨価格が、2014年7月より今日まで、1リットルあたり1リラ15クルシュとなったことを述べた。更に、多くの県における価格は1リラ15クルシュ以下で売られていることを明かした。最近の2015年6月24日に行われた会議では、牛乳の生産者たちが、合意を示さずにい続けること、今後のプロセスにおいて価格が変動しないことを望んでいることが知らされた。

■「勝者の実業家と市場関係者に対し、敗者の生産者」

バイラクタル会長は、販売した製品価格について生産者たちが決定権をもたないことについて強調し、以下のような情報を明かした。
「生産者たちは権利を侵されている。それでも勝者は、工場に工場を建て続ける『実業家』と、マーケットチェーンに新たな輪を加えることを考える『市場関係者』である。敗者はといえば、生産者だ。この点で、飼料生産者についても忘れてはならない。為替レートにおける最小限の変化と、生産者の牛乳価格における最小限の値上げ 、適応される最低限のサポートは、可能な限り早い 「餌代の値上げ」として我々の前に表れている。残念なことに、(彼らは)値上げ を操作できず、固定化もできない。一方で、一部の実業家のグループが製品の価格を一年間固定し、これを更に継続させようとするのに対し、権利を侵害された圧倒的多数の牛乳生産者たちが存在する。国家は、「自由市場経済」と呼ばれながら 、様々なことが起こっていること に対し、中立して沈黙している べきではない。なぜならば、市場というのは、工場に工場を加え、マーケットチェーンに新たな輪を加えることを欲するごくわずかの商人たちの手の中でもてあそばれているのだ。特に、実業家や市場関係者、そして飼料商人たちが(自らの)利益以外には何事も考えない一方で 、圧倒的大多数の生産者たちが黙っていること を期待するというのは、無駄骨 である。」

■家畜たちは肉屋に向かい、新たな危機は不可避となる

バイラクタル会長は、何十億ドルもの額がはたかれ育て上げられた種牛が肉屋へと送られないこと、また、2010年に起きた精肉危機が再び繰り返されないことのためにも、静寂が破られることを望んだ。 そして、「もしも価格が次期において も全く動くことがないのであれば、残念ながら家畜たちは肉屋へと向かい、新たな危機は不可避となるだろう。」という警告を示した。
バイラクタル会長は、以下のように続けた。「これらの国々において、国家は何時も、生産者によりそった前向きな差別化を行ってきている。なぜならば、ご存じのとおり、牛乳生産者というのはその場所での雇用を意味し、何百万もの家族を意味し、都市への移住の防止を意味し、人を育てる ことを意味し、観光を意味し、輸出を意味する。このように、牛乳と牛乳生産者 という言葉には、一通りでなくむしろ多くの意味が存在するのだ。」

■「国家は介入すべきである」

バイラクタル会長は、国家に望むこととして、以下のことを強調した。ごく少数の実業家の良心に委ねられた 、圧倒的多数の生産者とその家族を保護すること、そして、市場が(政府によって)介入された状態になることだ。商業において買い手と売り手という2者が存在することを思い出させた バイラクタルは、「結局のところ、生産者たちが現在のところ 『私は自分の製品を売らない』などという贅沢はない 。同じころ、実業家たちはというと、現在の 政府の不明確さから利益を得ようと努め、この不明確さにおいて『価格はどこまで釣り上げられるか、やってみせましょう』と考えている。端的に言えば、『短期的な利益追求』を体現しているのだ。よく理解されなければならないのは、以下のことだ。殺されるところの種牛、起こりうる精肉や牛乳の危機、国外に流出する ところのあらゆる国産資源についても、その責任者は、細かな利益に奔走するこの実業家たちなのである」と述べた 。

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( 翻訳者:森山もなみ )
( 記事ID:38334 )