パレスチナ:若者による踊りと音楽の祭典が開幕
2015年08月06日付 al-Hayat 紙
フェスティバルでパレスチナのクーフィーヤ(頭衣)を掲げるダンサーたち(AFP)
フェスティバルでパレスチナのクーフィーヤ(頭衣)を掲げるダンサーたち(AFP)

■占領の闇にもかかわらずパレスチナの若者が喜びを決意

【ラマッラー:ムハンマド・ユーヌス】

ラマッラーの洗練された地区で、男女370人のダンサーたちがパレスチナの大衆的な踊りであるダブカを伝統的な歌に合わせて披露した。この歌は農園に生きる農民の一生、その喜びと悲しみを物語っている。その様子はまるで、時の経過とイスラエルによる占領・入植がもたらした衝撃的な変化にもかかわらず、この国に残る古きパレスチナの精神をダンサーたちが呼び覚ましたかのようであった。

「踊りと音楽のパレスチナ国際祭典」の開会式に参加するためヨルダン川西岸各地からやってきた観客を、十六歳から十七歳に至る男女の若いダンサーたちが魅了した。ダンサーたちは繰り返し立ち止まり手拍子を打ちながら、ダブカや歌、伝統的なパレスチナ民謡を上手に披露した。

祭典に家族と訪れた大学教授は次のように話した。「私たちはこれらの子供たちを根本、源泉、そして美しい過去へと引き戻した。」

火曜日(4日)の夜から水曜日(5日)にかけてラマッラーの「文化宮殿」で始まった祭典は、大衆芸術センターで一年間訓練を受けた13のチームが踊るダブカのパレードで幕を開けた。この大衆芸術センターはガザ侵攻や第二次インティファーダといった例外的な状況を除いて毎年祭典を開催している。最後は13のチームの370人のダンサーによる集団演技でパレードが締めくくられた。

祭典の運営者たちは開会式のスピーチで以下のように述べた。「彼らは占領がもたらした暗闇にもかかわらず、喜ぶこと、そして生きることを固く決意している。」

今年は占領軍と入植者による殺人が絶えない。中でも、入植者が就寝中のパレスチナ人家族の家に放火した事件は忌まわしい。この放火で生後18ヶ月に満たない乳児が死に至り、その子の両親と4歳の兄が命の危険に関わる深刻なやけどを負った。また翌日には家族への放火を受け占領軍に立ち向かったジャラズーン・キャンプの大学生が犠牲となった。これに先立ち同様に占領軍に立ち向かったカランディヤー・キャンプの若者も命を奪われた。また、最近の数週間において、西岸地区各地で多くのパレスチナ人の若者が犠牲者となっている。

(後略)

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( 翻訳者:川満友梨映 )
( 記事ID:38371 )