かつてのギュレン系花形検事ゼケリヤ・オズ、国外へ
2015年08月12日付 Hurriyet 紙


エルゲネコン事件と12月17日の一斉汚職捜査の元検事であるゼケリヤ・オズとジェラル・カラが身柄拘束の決定が出される12時間前にグルジアに行き、そこからアルメニアに渡ったことが分かった。彼らの引き渡しのため国際手配書(赤手配書)の準備が始まったが、これには裁判所の逮捕、もしくは有罪の判決が必要である。

裁判官・検察官高等委員会(HSYK)は、解雇された元検事のゼケリヤ・オズとジェラル・カラが、彼らに身柄拘束の決定が出される 12時間前にグルジアに渡ったことがわかったため、司法は動き出した。オズとカラ両元検事に関する国際的な捜査を目的とする、国際刑事警察機構(インターポール)による国際手配書発行のための準備が開始された。「国際手配書とはどういう意味か。どのように発行され、捕まえられた人間はどの条件で引き渡されるのか」 という問いに焦点を当て、オズとカラ両元検事のために用いられているとみられる手段は以下のようにまとめられる。
インターポールはテロ、密輸、金融や司法に関わる犯罪と闘い、それらの犯罪人を捕らえるために190カ国の警察が協力する組織だ。その本部はフランスのリヨンにある。 この本部で80を超える国の職員が働いている。公用語は英語、フランス語、スペイン語、アラビア語である。

◼ファイルはリヨンに送られる

190カ国に配られる国際手配書は国際レベルでの犯罪人の捜査、身柄拘束、およびその後の迅速な引渡しを目的にインターポールの加盟国の要請に基づいて事務総長により発行される重要な手配書として認識されている。
ゼケリヤ・オズとジェラル・カラ両元検事について国際手配書の要請をするには、彼らに関して裁判所による逮捕決定が出されるか、裁判を行って有罪判決を受けた後、刑を執行するため共和国検事によって、彼らについて逮捕の審議がなされる必要がある。法務省と内務省の持つ情報と必要な書類が準備された後、ファイルはリヨンの本部に送られる。インターポールの執行委員会でファイルは調査され、犯罪人の国際手配書が発行されるかどうかが決定する。

◼犯罪人のいる国の法律

国際手配書により国際的に捜査された犯罪人が身柄拘束された状態で引渡し作業が始まる。こうしてある人物が、身柄拘束された国から(その身柄を)探していた国へ、犯したとされる犯罪により裁判を受けるため、もしくは言い渡された刑を執行するために犯罪人引渡し協定か相互主義にしたがって引き渡される。これによりその人物が身柄拘束された国の法のもと犯罪人とみなされた状態で引き渡されることもある。そうみなされていない状態ではただ現行犯逮捕される。

◼アルメニア「情報は入ってきていない」

ゼケリヤ・オズとジェラル・カラ両元検事が逃走したとされるアルメニアから説明がなされた。これらの主張にもかかわらず、アルメニアは情報を認めなかった。アルメニアの諜報機関の報道局がこれに関して開いた会見では「二人のトルコ人検事がアルメニアに来たという情報は入ってきていない。我々はこのような情報を持っておりません」と話された。

◼「ディフュージョン」の公文書

ゼケリヤ・オズとジェラル・カラ両元検事をインターポールが身柄拘束し、トルコへ引渡すための国際手配書が発行される前に法務省は外務省に「ディフュージョン (国際協力要請)」の公文書を送付した。バクルキョイ県共和国首席検事はオズとカラ両元検事に関し外務省に送付されるよう、法務省国際司法・外交事務局に対し「ディフュージョン」の公文書を送った。検察当局は両元検事に関して裁判所による逮捕要請のある身柄拘束の決定が出されているため、彼らのいる国により措置がとられ、引渡しを求めるよう要請した。法務省も調査に続いて、「ディフュージョン」をトルコの犯罪人引渡し協定国の国々に向けて明らかにし、外務省にその旨を伝えた。「ディフュージョン」とは、国際手配書が発行された後、この段階におけるすべての遅延の防止を目的とし、逃走者の身柄を拘束するため国際手配書に関する基準の枠組みにおいて関連する国の国家警察事務局から他国の国家警察事務局に発行された文書である。

◼彼は彼に似つかわしいことをした

ゼケリヤ・オズとジェラル・カラ両元検事のアルメニア逃走に関する議論に11日、元参謀総長で退役大将のイルケル・バシュブー氏と、フルシット・トロン退役大将の弁護士イルカイ・セゼル氏も加わった。セゼル氏がフェイスブックページ上で行った発言は特にゼケリヤ・オズ元検事を標的としていた:「国の軍の司令官および知識人が呼び出しを受け、出頭することを知っておきながら、早朝家から連行し、逃亡の恐れがあるとして逮捕させた人たちが昨日逃走してしまったことに驚かなかった。過去に英雄とされたあの検事は、われわれをあの日だませず、今日も間違った方向に向かわせることもなく、自分に似つかわしいことをした。あなた方は彼らが国に残って責任を果たすと期待していましたか?彼のした多くの不正に関して前から裁判を起こす必要があったのだ。」

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( 翻訳者:星井菜月 )
( 記事ID:38417 )