AKP・CHP連立をつぶしたのはエルドアンのこの発言
2015年08月23日付 Milliyet 紙


CHP(共和人民党)の幹部たちは、AKP(公正発展党)と行っていた連立協議が芳しくない結果に終わったことについて、エルドアン大統領がダヴトオール首相に対して言った「彼らの意見を一致させなければ、自滅することにはならない」という発言が影響を及ぼしたとしている。

CHPの幹部たちは、6月7日の選挙後にAKPと開始した連立協議の席では、CHP側は終始前向きな姿勢でいたところを、レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領の「なんにせよ合意に至らなければ、自滅することにはならない」という8月12日の発言が、議論を事実上白紙にしてしまったとしている。

ミッリイェト紙が得た情報によれば、8月12日のエルドアン大統領の発言が、8月13日に行われた最終協議の場で問題になった。大統領の物言いが(協議の)プロセスに悪影響を及ぼしたとするCHPのケマル・クルチダルオール党首の意見に、ダヴトオール首相は「大統領と私は考え方が大きく違う」と答えたと いう。

6月7日の選挙の後、第63次内閣を組閣するために憲法で定められた45日という期限が終わりにさしかかると、CHPの幹部たちは6月7日以後の党の方針と連立協議について話し合った。CHP執行部は、CHPが、6月7日以降、高度な政府をつくるために最も建設的な検討を行った政党だと信じている。

■「彼らは(協議)期間を引き延ばした」

CHPの幹部たちは、CHPが野党に連立を提案し、かつ与党とも組閣のために話し合ったことを指摘し、「さぐりさぐりの協議が長期間に渡った」という批判を否定した。幹部たちは、「さぐりさぐりの協議」と言われる期間は10日間しか続かなかったが、ダヴトオール首相が組閣の任についてから連立成立のプロセスを長引かせたと考えている。党の幹部たちは、ダヴトオール首相が期間を引き延ばしたことの最大の理由は、ケマル・クルチダルオール党首に組閣の任が与えられないためであったということについても一致しているという。

■エルドアン大統領の振る舞いは…

CHPの幹部たちは、模索的な協議も党首間会議でも、CHPの代表者は前向きな姿勢でい続けたことを強調する。彼らは、8月12日の首長たちとの会合でのエルドアン大統領の以下の発言が、議論を白紙に戻したとしている。「首相は現在、組閣協議を続けている。しかしこのプロセスの中では、やはり実に様々な提案が行われている。つまり、『最大野党と与党が連立政権をつくればよい』と言う者がおり、『その後話し合おう』と言う者がいる。私は憲法に明記されているプロセスを遂行していく。現行の憲法に書かれているプロセスにおいて首相は、45日以内に自身と政党が信頼をおく者たちと釣り合いの取れる共通点を見つけられれば、再度の選挙か、異なる理解を統合した連立への一歩を踏み出すことができる。しかし、当然のことながら彼は自身のポリシーや考えを、対立する考えを一致させなければならない。なんにせよ合意に至らなければ、自滅することにはならない。」CHPの幹部たちは、8月13日に行われた会議で、ダヴトオール党首が わずか3か月間の内閣を提案し、それ以上の長期の内閣を受け入れなかったのは、エルドアン大統領のこの振る舞いによるものと指摘している。

■最終協議で話された

ミッリイェト紙が得た情報によれば、8月12日のエルドアン大統領の発言が、8月13日に行われた最終協議の場で問題になった。大統領の物言いがプロセスに悪影響を及ぼし、揚句「自滅することはない」という言葉を用いたこの発言は、ダヴトオール首相をも窮地に追い込んだとするCHPのケマル・クルチダルオール党首の指摘に対し、ダヴトオール首相は「大統領と私は考え方が大きく違う」と答えるにとどめたという。ダヴトオール首相は、エルドアン大統領とは長年にわたる知己であることを強調した。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:粕川葵 )
( 記事ID:38488 )