7年前、アナトリア料理集成を作成するために動き出した。2655種類を記録したファルク・バイラク氏は、モンテーニュの言葉を思い起こさせる。食べているうちに食欲は起こるものだ…。出版社の責任者、元国会議員のバイラク氏がこの本によって人々の食欲が増すのを望んでいる。
◼料理集成を作成しようと言うのはとてもワクワクするような考えです。だからこの考えを誰かに委ねて出版者になるのではなく、仕事現場に入って執筆者になったのですか?
—表紙には私の名前が書いてありますが、この本の著者は実際にはいないのです。この料理は民謡のように匿名なのです。いかに民謡採集者がいようとも、私もこのプロジェクトの一員であり、料理集成作成の点で考えを発展させた人物なのです。1つの仕事に長期間携わる人々には、必ずプロとしての変化が起きます。私も長い間本の作成に従事してきたため、物事を出版化の有無で判断します。料理を作って、食べることを好む1人の人間としてこの本を作らずにはいられませんでした。
◼トルコ料理を様々な地域へ行ってそこで見て調査されましたね、この仕事のために。この過程であなたが学んだことの中で最も驚いたことは何でしたか?
—人というのはものごとを共有をし合うと知っていましたが、これほどとは。全ての人が最善を尽くしました。人びとは年配者に語ってもらったレシピを私たちへ手紙として送ってくれました。全員に感謝しています。
◼本に載っている料理の中で、どのくらい実際に作りましたか?再現するのが最も難しいのはどの地域の料理でしたか?
—このプロジェクトは、終始、可能な限り専門的に行われました。出版グループの他に部屋を借りてキッチンを設置し、シェフ、スタイリスト、フォトグラファー、つまり仕事に要する全ての専門家が集められました。私も気になっていたものを自分のキッチンで試しました。私たちにとって「難しい」や「簡単」というものはありませんでした。全てが人々の生活の中で作られ、調理可能な料理だからです。
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( 翻訳者:岡田咲月 )
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