モスルからの帰還時に、首相から祝風をうけるユルマズ氏
あの総領事が共和人民党から立候補!
―ISに101日間囚われていたモースル総領事オズテュルク・ユルマズ氏は、11月1日の総選挙で共和人民党から立候補するためにデュシャンベ大使館の職務を辞任した。
11月1日に行われる解散総選挙で共和人民党がサプライズを起こした。ISによるモースル総領事館襲撃の後、101日もの期間拘留されていた当時のモースル総領事オズテュルク・ユルマズ氏が、共和人民党から立候補するために、トルコのデュシャンベ(タジキスタン)大使館の職務から辞任したのだ。
ユルマズ氏は、共和人民党党首ケマル・クルチダルオール氏と会談し、共和人民党が6月7日に議席を確保できなかったアルダハンの第一位の候補になるといわれている。モースル総領事であったとき、ユルマズ氏は、ISによる2014年6月のモースル総領事館襲撃の後、49人の人質と共に101日間拘留され、さらに後に行われた全面作戦によって救出された。辞職や共和人民党からの立候補がおおいに「サプライズ」だといわれているユルマズ氏は、本誌に行った最初のコメントで以下のように述べた。
■政治への希望
「職務から辞することにした。ご存知の通り、政治は全ての国民の民主的な権利である。政治は、私にとっても、子供のからずっと私の中にある希望であった。いろいろな職務をつとめ、また難しい仕事もした。これらは私の糧となった。これらを、トルコのため、国のため、祖国のために、役に立てたいと思う。これは、私の目標だ。国にとってもっともよいことを、どこでどのように実行できるかを考え、仕事においては、常にそれを実現しようと努力してきた。モースルにも、役にたとうと思っていったのだ。できることは全てやってきたつもりである。他の職務でもそうだった。きっと国のためになるだろう。」
■ 民主的選択
「もちろん、現職でも一定の仕事をしている。私は年齢や経験からいって、大使の位についている。(しかし、さらに)国のためにたくさん尽くしたい。国に尽くす道は国会にでることにより実現する。官僚では、ある域をこえると、できることがなくなってしまうのだ。もちろん党首が適当だと思えばのことだが・・。完全に、政治的な選択だ。我々にも権利はある。意思を持って行動するのが人間で、自分もその一人だ。自分は常に天下国家に関係する問題で、話題になってきたものである。これも私の民主的選択だ。小さいころから国に尽くしたかった。これは個人に関わる問題ではない。国と関わる問題である。もし、議員として務めて、そこで自分が役にたたないとなったら、今、ぱっと(大使職を)辞任するのと同様に、離職するだけだ。国に尽くすためにこそ、私たちはそこにいる。個人的なことのため、こんなことをしたいと思うのではない。それも、(モースルで)これほどのことを体験し、命からがら生きて帰ってきたのだから。」
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( 翻訳者:田中浩太郎 )
( 記事ID:38565 )