■難民危機がヨーロッパ連合を引き裂く
【ロンドン・ベルリン・パリ:本紙、AFP、ロイター】
中東、アフリカ、アジアからの難民の洪水の受け入れを巡る各国の深い溝が、EUを分裂の危機に晒している。10万人が殺到したことが国の社会構造を脅かしているためではなく、各国の政策に混乱と差異が起こっているためだ。この危機に対する集団行動は乱れており、ユーロ圏の見直しやギリシャの負債問題のような重要案件からは注意が離れている。
ドイツが難民の波を歓迎する一方、イギリスがさらなる難民を進んで受け入れることに難色を示す等、各国の政策の違いは明らかに見える。フランスでは雑誌『ル・パリジャン』が意識調査を行った結果、国民の過半数がフランスの難民受け入れ規制の緩和に反対していることが示された。
この間、難民の洪水が、列車でハンガリーからオーストリアを通り、ミュンヘンに押し寄せ続け、そこからドイツの他の州に分散している。アンゲラ・メルケル首相率いるドイツの連立政権は、難民保護施設設置の促進、各州及び自治体への助成金の増額、難民保護の議決を急ぐことを含めた一連の決定を受け入れた。またベルリンでは、難民で労働力不足を補うことが計画されている。
(後略)
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( 翻訳者:松崎萌子 )
( 記事ID:38603 )