モロッコ:芸術家が海岸でシリア人男児アイラン君の写真を表現
2015年09月08日付 al-Quds al-Arabi 紙
■モロッコ:芸術家らがラバトの海岸でシリア人男児アイラン君の写真を表現
【ラバト:アナトリア通信】
モロッコの芸術家らが、首都ラバトの海岸で顔を地面にうずめて横たわった。彼らはトルコの海岸で死亡していたシリア人男児アイラン君が直面した事態を表現したのだ。これはシリア難民との連帯と彼らの苦しみを記憶するためである。
モロッコの芸術家らの呼びかけにより、月曜日(7日)に行われた連帯のための活動には、約40人の俳優、歌手、監督といった芸術家が参加した。彼らの中には、歌手のサイーダ・フィクリー氏とハリーマ・アラウィー氏、女優のラティーファ・アフラール氏とワスィーラ・サバーヒー氏、舞台演出家のアミーン・ナースール氏、監督・俳優のサイーダ・アーミル氏、俳優のアーデル・アバー・トゥタラーブ氏、その他が含まれていた。
参加した芸術家らは15分にわたって地面に横たわった。彼らはアイラン君の服装を模して赤いシャツと青いズボンを身に付けていた。ラバトのウダーヤ海岸で彼らに出会った多くの行楽客は、モロッコの芸術家らが行った連帯表現に共感し、シリア難民の悲劇との連帯を表明した。
アナトリア通信に対する声明の中で、この芸術家らを主導したモロッコの女優、ラティーファ・アフラール氏は、「地中海の水から放り出されたシリア人男児アイラン君の写真は、われわれ全員の心を打ち、また強い印象を残した」と述べた。
また、「われわれはモロッコの芸術家として、シリア難民と連帯し、海が子供を放り出した姿勢で連帯表現を始めた」と付け加え、続けて次のように述べた。「モロッコ人はアイラン君の光景をより本能的に感じている。なぜなら、彼らはモロッコやスペインの海岸で死のボートから放り出されたモロッコの若者の悲劇を目の当たりにしてきたからだ。彼らは対岸でのより良い明日を夢見ていた」と述べた。
トルコの沿岸警備隊は先週、アイラン君と他11人の遺体を発見した。ギリシャへの違法な道のりの途中で船が転覆し、波が彼らをトルコの町ボドルムの海岸へと打ち上げたのだ。
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( 翻訳者:野口雅貴 )
( 記事ID:38605 )