新たな50人を迎えたMKYK(中央決定運営委員会)が出来、AKPのベテランと評される31人に別れが告げられた。政党運営上にアブドゥッラー・ギュルに近しい人物はただ一人も残らず、アフメト・ダヴトオール首相派のメンバーからは誰もMKYKのメンバーリスト入りしなかった。メンバーリストには最も注目されている人物である、エルドアン大統領の女婿、ベラト・アルバイラクも入っていた。
AKP党大会にて、レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領の影響が最もはっきりと表れたのは、水面下で囁かれていた通り、政党の新たなMKYKのリストであった。
新たにMKYKに加わった50人によって政党のベテランと評される31人に別れが告げられた。政党運営上にはアブドゥッラー・ギュルに近しい人物はただの一人も残らず、アフメト・ダヴトオール首相派のメンバーからはただの一人もリスト入りしなかった。
■ベテランたちはもはやいない
AKP党大会で、代表者らが票決したMKYKのリストは、今後の政党運営の理解についての重要なヒントを与えるものだった。政党が結成された日以来から任務を担ってきた重鎮と評される多くの人物が、政党運営から遠ざけられたのだ。ビュレント・アルンチ、アリ・ババジャン、メフメト・シムシェキ、ベシル・アタライ、サドゥッラー・エルギン、ヒュセイン・チェリキ、ハルク・イペキ、レハ・デネメチ、エクレム・エルデム、サリフ・カプスズ、アブドゥルカーディル・アクス、ゼイネプ・カラハン・ウスルといった、知名度が高く、政党の政治・経済的方針を示してきた人々が運営に加われなかった。これらの面々の大部分は、エルドアンの次には政党トップにアブドゥッラー・ギュルを据えることを望んでいると言われている。
■一時代が終わった
現在のMKYKのリストに名を連ね、ダヴトオール首相の側近として活動するシュアイ・アルパイ、オスマン・ジャン、マフザル・バール、ヤスィン・アクタイといった面々は新たな運営陣に加われず、ダヴトオール首相派の活動チームから、政党運営部に加わると期待されていたタハ・オズハン、アドナン・ボイヌカラ、エルタン・アイドゥンらも運営部には加わらなかった。
■女婿もMKYKに
MKYKのリストには最も注目された人物である、エルドアンの女婿、ベラト・アルバイラクも加わった。政党活動に参加し、新聞を出版するアブドゥルラーヒム・ボイヌカルンはMKYKリスト入こそならなかったが、青年部部長として会議に加わることになっている。大統領官邸に近しいことで知られ、政治活動においてはタイイプ・エルドアンに相談することを好む、「アイシェヌル・バフチェカプル、アズィズ・バブシュチュ、ベキル・ボズダー、ビナリ・ユルドゥルム、ビュレント・ゲディキリ、ブルハン・クズ、エディベ・ソゼン、エフカン・アラ、ファーティフ・シャーヒン、ハムザ・ダー、メフメト・ミュエッズィンオール、メヴルュト・チャーヴシュオール、ムスタファ・アタシュ、ムスタファ・シェントプ、ナジ・アーバル、ニハト・ゼイベキジ、ヌレッティン・ジャニクリ、ニュキヘト・ホタル、オメル・チェリキ、オズヌル・チャルク、レジェプ・アクダー、スレイマン・ソイル、ヤルチュン・アクドアン」といった人々がMKYKにリスト入りした。
■均衡をとる者
新しいリストには、エルドアンに近いだけでなく、党方針においてより均衡を保った態度をとり、中立であるとされるジェミル・チチェキ、ファールク・チェリキ、ハヤーティ・ヤズジュ、メフメト・メフディ・エケル、メフメト・アリ・シャーヒン、メフメト・ドアン・クバト、メフメト・オズハセキ、ヌマン・クルトゥルムシュ、ヤシャル・カライェルのような人物も入った。初のスカーフを着用した国会議員メルヴェ・カヴァクチュの姉、ラヴザ・カヴァクチュ・ランと、(エルドアン大統領の娘)スュメイイェ・エルドアンと親しいことで知られるファトマ・ベトゥル・サヤン・カヤもMKYKに入った。新たなMKYKのリストには国会議員が26人おり、政党の新たな運営陣は41人が男性、9人が女性政治家である。
■リストの新人たち
アリ・アイドゥンルオール/アレヴ・デデギル/アイハン・セフェル・ウストゥン/アイシェヌル・バフチェカプル/アズィズ・バブシュチュ/ベラト・アルバイラク/ビナリ・ユルドゥルム/ブルハン・クズ/ジェミル・チチェキ/エフカン・アラ/ファールク・チェリキ/ファーティフ・シャーヒン/ファトマ・ベトゥル・サヤン・カヤ/ガーリプ・エンサリオール/メフメト・メフディ・エケル/メフメト・ババオール/メフメト・ドアン・クバト/メフメト・エルデム/メフメト・ムシュ/メフメト・オズハセキ/メティン・ドアン/メヴリュト・チャーヴシュオール/ナジ・アーバル/ヌレッティン・ジャニクリ/ラヴザ・カヴァクチュ・カン/レジェプ・アクダー/セルチュク・オズダー/セルチュク・オズトゥルク/ヴェダト・デミルオズ/ヤシャル・カライェル/ゼキ・アイギュン
■リストから外れた者
アブドゥルカーディル・アクス/アフメト・デミルジャン/アリ・ババジャン/ベシル・アタライ/ベトゥル・ビレル/ビュレント・アルンチ/エクレム・エルデム/エミネ・チフト/ファズィレト・ダージュ・チュールク/ハルク・イペキ/ハスィベ・オズレム・チェプニ/ヒュセイン・チェリキ/ヒュセイン・タンルヴェルディ/ラーレ・エルソイ/マズハル・バール/メフメト・アクン/メフメト・シムシェキ/ムスタファ・アクシュ/ネジュラ・ハッタプオール/ヌレッディン・ネバティ/オメル・ボラト/オスマン・ジャン/レハ・デネメチ/サドゥッラー・エルギン/サリフ・カプスズ/セマ・クルジュ/シュアイ・アルパイ/トゥライ・カイナルジャ/ヤスィン・アクタイ/ゼルキフ・カズダル/ゼイネプ・カラハン・ウスル
■特別な頼み
舞台裏では、ギュル元大統領に近しい人物に地位が与えられなかったことにダヴトオール首相が異議を唱えたが、エルドアン大統領はこの件で態度を和らげなかったといわれている。ダヴトオール首相は特にアリ・ババジャンとメフメト・シムシェキをリストに残すため、今月12日、最後にもう一度交渉を行ったという。
舞台裏の情報によると、エルドアン大統領は特に利子問題についての意見でこの2人異議を唱え、青信号を点さなかった。ダヴトオール首相は「国の現状を考えれば、私がリストメンバーの駆引きをするべきではない」と述べたと言われており、決定間際になされた要望により、自身の出身地であり選挙区のコンヤ選出のメフメト・ババオール国会議員とコンヤ商業組合のセルチュク・オズトゥルク組合長のリスト入りが決まったという。
■理事会参画の褒賞
今月6日に起こったヒュッリイェト紙本社に対する投石事件の主犯の一人で、AKPの青年部リーダーでありイスタンブル選出のアブドゥルラーヒム・ボイヌカルン国会議員に、昨日の党大会で理事のメンバーとして職務が与えられたことは注目すべき点だ。党大会を進行するための大きな重要性をも理事会のこの人選は、裏側では「褒賞」と囁かれているが、党関係者らは、女性部と青年部のリーダーたちの理事会への参画は、伝統ある慣例の人選であると主張された。
■三選の修正
党大会では党の三選規則について変更に入った。この話題で規則条項が延長され、三選規則にひっかかる人物に、11月1日の選挙で候補となり得る道が開かれた。アフメト・ダヴトオール首相が要望した政治的美徳・倫理委員会も、大会で行われた党規則の変更によって承認された。この委員会には党で影響力を持つ人物が着任し、国会議員から市長に至るまで、党の倫理違反を取り締まる。その他、党規則変更により、人権と市・環境・文化活動を担う新たな2人の副党首職が成立した。
■エルドアンはどこにでも
タイイプ・エルドアン大統領はAKP党大会で大きな影響力を見せた人物であった。AKP支持の若い女性党員はエルドアン大統領に対する敬愛を、襟につけたエルドアンの写真入バッジと、手で作ったハートマークで示した(本文写真参照)。
観客席上のAKP支持の若者たちも様々なパフォーマンスを見せた。
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( 翻訳者:伊藤梓子 )
( 記事ID:38657 )