チュニジア:チュニスで和解法案反対のデモ
2015年09月13日付 al-Hayat 紙


■首都チュニスで、和解法案反対の野党デモ

【チュニス:ムハンマド・ヤースィーン・ジャラースィー】

昨日(12日)、汚職疑惑実業家らとの和解法案に反対して、数千人ものチュニジア人が首都チュニスの目抜き通りでデモを行った。政府は、野党の圧力と青年の動きのもと、治安維持を理由にした首都におけるデモ禁止という決定を撤回した。

デモ参加者らは、前大統領ズィーン・アブディン・ベン・アリー政権に近いとされる実業家らとの和解法案を批判するスローガンを掲げ、2年前に国が採用した、移行期間にある司法の枠組みの中、法廷において、汚職を行った者や公民の財を略奪した者を裁く必要を呼びかけた。

政府が首都でのデモを野党に許可したことは、度重なる警告にも関わらず和解法案への反対という立場を固持したことによる野党側の最終的な勝利とみなされる。

首都のデモと併行していくつもの地域で、とりわけスファックス(チュニジア第二の都市)で、数百人規模のデモが行われた。これらのデモで参加者らは、和解法案の撤回と、ベンアリ政権に近い汚職疑惑の実業家らの裁定を呼びかけた。

さらに、「ニダー・トゥニス」党事務局長ハーキム・ムフスィン・マルズーク氏(和解法案支持者)は昨日12日、「法の尊重と緊急事態時の必要事項という枠組の中で、市民が平和的デモを行う権利の尊重」を呼びかけ、国の治安と市民と各施設を守るため、治安関係当局とデモ参加者が協調することを訴えた。

マルズーク氏は、全ての当事者に受け入れられるよう、大統領府は和解法案の改善に向けての用意があることを明言し、「疎外と発展機会の不足に苦しむ各機関の発展に利用するために、まず基本理念として、国内外で奪取された金、搾取された金を取り戻すことだ」と述べた。

政権党の事務局長であるハーキム氏は、特に大統領府の「あらゆる意見を受け入れ、年末までに国会での草案協議の前に修正を行う」という表明をもって、これは、野党と世論の圧力の前での政府の立場の後退であると見なした。

前大統領ムハンマド・ムンセフ・マルズーキ氏は、インターネット上に投稿された録画で、現大統領べージー・カーイド・スィブスィー氏に対し「諸政治ブロックと、市民社会組織のあいだに溝をうむ和解法案の撤回」を呼びかけた。

そして、「この法律は社会の緊張を高め、チュニジア人の分裂を増進した。私はこの法案の完全な撤回を、首相(ハビーブ・シード氏)に訴える。なぜならば、この法案は国民の合意を得られず、テロの危険に直面する国の緊張を高める可能性があるからだ」と発言した。

左派の「ジャブハ・シャアビーヤ(人民戦線)」党首ハンマ・ハマーミー氏は、大統領スィブスィー氏との会談直後に、「大統領府は、和解法案を改善する用意があると発言した」と述べ、汚職疑惑者の裁定と資金奪還を確約する法律合意のため、「ジャブハ・シャアビーヤ」党とその同盟党らは協議を続ける予定であることを指摘した。

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( 翻訳者:田所眞帆 )
( 記事ID:38662 )