エジプト:アクサー・モスクへの侵害行為、スィースィー大統領の警告
2015年09月20日付 al-Hayat 紙
■エジプト:アクサー・モスクにおけるイスラエルの侵害行為をうけ、スィースィー大統領は世界への「深刻な影響」を警告
【カイロ:アフマド・ラヒーム】
エジプトのアブドゥルファッターフ・スィースィー大統領は、神殿の丘で起こった「残念な事件」を非難し、エルサレムでの緊張の高まりは世界全体に深刻な影響を与える可能性があると警告した。
スィースィー大統領は昨日(19日)、欧州理事会のドナルド・トゥスク議長と中東地域情勢、テロ問題、シリア難民の問題について議論した。スィースィー大統領は会談後のトゥスク議長との共同記者会見で、神殿の丘で起こった「残念」な事件を「深い関心と懸念をもって」追うと述べ、同事件は「疑いなく、イスラム教聖地への重大な侵害行為とみなされ、これらの聖地に対するムスリムの強い思いを国際社会は認識すべきである。」と述べた。一方、この侵害行為は「パレスチナやイスラエルの人民にとってだけでなく、地域や世界全体にとっても、平和と安定に深刻な影響を与えかねない不条理な緊張の高まりを予示している」と指摘した。
スィースィー大統領は、アクサー・モスクが日々受けている侵害行為は前代未聞の形で激化し、非常にセンシティブな状況を作りだしており、イスラエル政府が侵害行為への責任を「怠っていること」を示している、と明らかにした。国際法では聖地の不可侵を定めており、聖地の保護及び聖地への侵害行為禁止の完全な履行、ならびに聖地の性格を変えるいかなる試みをも防止することを義務付けている。
スィースィー大統領は「現在我々が経験している事態は、政治的展望不在のもと、パレスチナ人が失望の中で生きるという状況を助長している」とした。この政治的展望とは、パレスチナの全領土とその首都東エルサレムを確約するパレスチナ国家建設への希望を人々に与えるものである。そしてこのことは、パレスチナとイスラエルが平和かつ安全に共存することを目的とする二国家解決によって、パレスチナ・イスラエル紛争の終結に向け国際的に合意した形に沿うものである。
(後略)
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( 翻訳者:佐藤早於里 )
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