レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は、ドナルド・トゥスク欧州理事会議長との会合の後におこなった会見で、 「私はEUと米国へはっきりと明確に語る。PYD(民主統一党)もPKK(クルディスタン労働者党・非合法組織)のようなテロ組織でともに活動している」 とのメッセージを発表した。
レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は公式的な折衝をおこなうために向かったブリュッセルで、欧州議会のマルティン・シュルツ議長、欧州委員会のジャン=クロード・ユンカー委員長と個別に会談した。
エルドアン大統領は、トゥスク議長との会合の後に準備された共同記者会見で質問に答えた。同大統領はEU加盟国に対し反発を示し、「EU加盟国はPKKテロ組織をテロ組織として承認しているが、いくつかの国はこのことを無視し、私たちを苦しめている」と述べた。
エルドアン大統領は、「我々はテロルに対する共同闘争を断固として継続しなければならない」と語り、「トルコはこの問題について決然としている。この組織がイスラム国との戦争を装っている中、(彼らが)正当性を獲得することを許してはならない。この時点で、欧州の友人らも必要な感受性を示すべきだと私は考えます」と説明した。
■「我々は彼らを死に追いやらない」
エルドアン大統領は、ドナルド・トゥスク議長との会合で難民問題も議論し、「トルコは4年以上の間、難民たちに門戸を開けている。このことを何ら(難民を)差別することなく実現した。トルコへ来る者を異なる国へ決して送り出していません。今日、我が国には250万人近い避難民がいる。これらのうち、30万人がイラクから、220万人がシリアからだ。これまでの我々の支出は78億ドル(日本円約9,353億円)となった。現時点では、欧州全体での難民の数は25万人ほどだ」と述べ、以下のように付け加えた。「我々が年初頭からこれまで地中海とエーゲ海で沿岸警備艇により集めた人数は6万人となる。我々は彼らを死に追いやらない。トルコはこの責務を国際社会に代わり一か国で負担している。シリア危機を原因とする庇護希望者の流入により欧州各国も(トルコと)同様の問題に直面し始める、と我々はみている。」
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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:38813 )