シリア:アメリカ、ラッカ解放と反体制派支援に「青信号」
2015年10月06日付 al-Hayat 紙
「イラク・シャーム・イスラーム国、ラッカ州」と書かれた標識
「イラク・シャーム・イスラーム国、ラッカ州」と書かれた標識

■アメリカ、ラッカ解放と反体制派支援に「青信号」

【ワシントン:ジョイス・カラム】

シリアにおけるロシアの空爆が開始されてから1週間と経たないうちに、アメリカのバラク・オバマ大統領はラッカの戦闘に「青信号(ゴーサイン)」を出し、ホワイトハウスはロシア政府に対して語気を強めるなど、アメリカが軍事的にも政治的にも緊張を高めている。(米露間で)近く連絡グループが作られることへの期待も薄まっている。

ニューヨーク・タイムズ紙が昨日(5日)伝えたところによると、オバマ大統領は先週ホワイトハウスで行われた対ダーイシュ戦略をめぐる会議で以下の二つのステップに同意した。「第一段階として、国防総省(ペンタゴン)の指示により初めてシリア反体制派の地上部隊に弾薬と、おそらくは武器を直接供与する。そして第二段階として、トルコのインジルリク基地からの空爆作戦を強化する」。この二つのステップは、シリア東部のダーイシュの首都ラッカ解放のため、2万人のクルド人戦闘員に統合される予定の3千から5千人のシリア人戦闘員を、有志連合軍戦闘機の支援を通して強化することを目的としている。

オバマ大統領の決定は先週の木曜日(1日)、ロシアの空爆が開始された翌日になされた。アメリカは、この空爆はダーイシュに対してではなく、シリアのバッシャール・アサド大統領政権に対する反体制派武装勢力を標的としていると見ている。ニューヨーク・タイムズ紙によれば、アメリカ政府はラッカ解放のため10から15の反体制派武装勢力をクルド人部隊に統合させる方針を採っているとのことである。

またここ数週間でトルコ南部インジルリク基地における有志連合空軍のプレゼンスが漸増している。トルコ、そしてトルコ政府とアメリカ政府の間の調整が、ラッカでの戦闘とシリア北部におけるその他のステップにおける主要な役割を担うことになるだろう。シリア反体制派の情報筋は、調整の不在がもたらす悪影響、そしてティル・アブヤド解放の戦闘でみられたように、アラブ人部隊とクルド人部隊の間の不和が戦闘にもたらす悪影響を懸念していることを伝えている。

(後略)

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( 翻訳者:佐藤早於里 )
( 記事ID:38815 )