エジプト:スィースィー大統領、「敗北と挫折の時代への後戻り」を許さない
2015年10月06日付 al-Hayat 紙
軍事アカデミーのスィースィー、スィブスィー両大統領
軍事アカデミーのスィースィー、スィブスィー両大統領

■エジプト:スィースィー大統領は「ムスリム同胞団」との「平和的」共存を誓い、ムバーラク前大統領時代の要人復活の懸念を軽減する

【カイロ:アフマド・ムスタファー】

エジプトのアブドゥルファッターフ・スィースィー大統領は昨日(5日)、関係各方面にメッセージを送り、「平和的」であることを条件に「ムスリム同胞団」と共存への門戸を再び開いた。そして、「国家崩壊や、敗北と挫折の時代への後戻り」を許さないことを誓約した。

またフスニー・ムバーラク前大統領体制への回帰に対する懸念を抑え、「誰も我々を後戻りさせることはできないであろう」と強調した。また、エジプトの政治の舞台で行われている憲法修正に関する議論を終結させ、「この提案を熟慮する人々」と恊働することを強調した。そして、「思想的かつ文化的手続きを伴う治安面での対策をも必要とする、対テロの包括的な戦略」策定を国際社会に繰り返し訴えた。

一方でイランを暗に批判し、「いかなる者であっても巡礼者への奉仕におけるサウジアラビアの役割を無視すること容認し得ない。巡礼期における奉仕だけではなく、年間を通してやってくる全ての来訪者への奉仕に対する同国の措置について絶大な信頼を置いている」と強調した。

スィースィー大統領は昨日、エジプトの1973年の10月戦争勝利42周年記念式典に際し、軍事専門学校で開催された軍事デモンストレーションに出席したが、これにはチュニジアのベジ・カーイド・スィブスィー大統領も出席した。

その後、スィースィー大統領は式典に合わせて言葉を寄せたが、その中で、「敗北と挫折の時代へ後戻り」させないことを誓い、アラブ地域の国々が経験している数々の危機を指摘しつつ「我々には覚醒の感覚がある。そのような敗北や挫折を再び繰り返さないために、このことをこのような機会に、思い出としてのみ思い出すのではなく、再び繰り返さないよう、あるいは現在、残念ながら我々が経験しているような別の形をとって起らないよう、我々は用意が出来ている」と述べた。

(後略)

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( 翻訳者:石川みのり )
( 記事ID:38817 )