イラク:モスクワを訪問した軍使節団はイラク領内への空爆拡大を行わないようロシアに伝える
2015年10月08日付 al-Hayat 紙
バグダード
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■バグダードは「ダーイシュ」に対するロシアの攻撃に便宜を供与

【バグダード:本紙】

『ハヤート』紙がイラクの政治情報筋から得た情報によると、モスクワを数日にわたって訪問していたイラク軍使節団は、ロシア軍がシリアの「ダーイシュ」に対して行っている攻撃に「必要な便宜」を図る準備があるとクレムリンの高官らに対し伝えた。使節団はまた、米国の拒否を理由に、イラクへの空爆拡大要請を控えた。

こうしたなか、イラク軍は、ラマーディー市(アンバール県の主都)戦線における「有志連合」の支援を受けて進軍、同市の西側の制圧に成功した。これにより、有志連合のジョン・アレン代表は、同市が近く解放されるとの期待を高めた。

国会の国防安全保障議会委員長ハーキム・ザーミリー氏(サドル運動)は昨日、イラクがロシアに対して航空支援を要請するか否かに関して以下のように強調した。「それは、シリアにおいてロシア軍が成功した場合だ。なぜなら、有志連合による爆撃は、ダーイシュを食い止めるどころか、その勢力と力を増大させてしまったからだ」。だが、モスクワを訪れたイラク軍使節団は、ロシア大統領府が、軍事戦略上の理由により、シリア、イラク両戦線での空爆を望んでいることに関して踏み込んで協議したものの、政府の情報筋は、ロシアへの航空支援要請に関するいかなる意図も存在しないと否定した。

同情報筋によると、イラク軍使節団は、ロシア軍のシリアでの戦闘を支援するため、バグダードが最大限の援助を提供する用意がある旨、モスクワに知らせた。しかしそれは、アメリカが拒否している現段階において、イラクで作戦を実行することは含まれない、という。一方、ロシアは昨日、ロシア戦艦が発射し、カスピ海からイランおよびイラク上空を通過した誘導ミサイル弾の軌道の画像を公開した。

(後略)

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( 翻訳者:川口慈・小池柊哉・内海菜生 )
( 記事ID:38830 )