レバノン:国際社会がシリア難民受入負担の支援を承認
2015年10月13日付 al-Hayat 紙
レバノンのシリア難民
■レバノン、シリア難民受入負担の支援にかかわる国際的承認を取りつけ
【リマ:ダニエル・ダーヒル】
国際社会はついに、レバノンに対して、シリア難民受入負担を継続するための資金援助を得る権利を承認した。
レバノンが受け入れた難民の数は、150万人まで増大しているとされ、これは住民の数に対する収容能力を越えている(レバノン人口約400万人の3分の1以上)。また、(難民受入による負担は)元々脆弱な財政能力を超えており、低調な民間経済活動のポテンシャルに加えて、そもそもレバノン人に対するエネルギー、水、保健、教育に関するサービスのインフラも充分ではない。
このような(経済状況の)中で、難民とそれを生んだ危機に責任があると思われる国際社会から、7,000万ドルの例外的な供与を除けば一切の財政支援はなく、過去四年間に渡り難民滞在の経費が支払われている。これにあたり世界銀行は、公共サービス復旧のための20億ドルに加え、難民受け入れの費用を25億ドルと見積もった。
レバノンは、アリー・ハサン・ハリール財務大臣代理のアラン・ビーファーニー財務省局長が率いるレバノンの公式使節団が開催した会談の後、リマでのIMF・世界銀行との会議で財政支援の承認を取りつけた。またレバノンは、会議と並行して開かれた記者会見と、レバノン使節団との会談を通じて、この両組織の責任者から、レバノンの難民受け入れにおける人道的役割と難民への厚遇に対してする感謝と評価を受けた。なお同会議では、「様々な方法によって、難民を背景とした必要な財政支援を可能にする方法に向けたフォローアップ委員会設立」の決定がなされた。
リマでの会議の際になされた本紙へのインタビューの中で、ビーファーニー局長は以下のことを明らかにした。「私の発言とレバノン財務大臣の考えを通した方法提提案は、レバノンは、難民への必要な財政支援のために割り当てられた貸付金の利子に関して、それが供与同然となるよう、明確な援助を受けるというものである」。そして、「本件にかかわるレバノンの立場は明白である」と強調し、「(これまでに)供与された額は7,000万ドル以上ではない」と指摘した。
(後略)
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( 翻訳者:中山実佐子 )
( 記事ID:38831 )