イスラエル兵に投石するガザのデモ参加者ら。昨日。(AP)
■パレスチナ:蜂起の手段の激化と、そのガザへの拡大
【ナザレ、ラーマッラー:本紙】
パレスチナ民衆の蜂起は二週目に入った。昨日(9日)、その手段は激化し、蜂起は拡大してガザ地区にまで広がった。ガザ地区では境界付近におけるイスラエル軍との衝突で5人が殉教した。ハマースは、エルサレムにおいて戦闘の準備態勢にあると宣言し、ヨルダン政府はパレスチナの「非武装の」青年たちが殺害された「罪」を厳しく非難した。
また、西岸では多くの衝突が発生し、被占領地エルサレムとヘブロンでは2人のパレスチナ人がユダヤ人刺殺を実行し、うち1人が殉教した。そしてイスラエル北部のアフーラでパレスチナ人女性が3件目の作戦を実行するなど、同地域の緊張レベルは依然高いままである。
そして前例のないことに、ユダヤ人が4人のパレスチナ人を刃物で刺すという行動に訴える展開に至った。そのうちの2人はディモナ出身のベドウィンであった。
イスラエル国内においては、ベンヤミン・ネタニヤフ首相が一昨日(8日)の夜、パレスチナ人個人による攻撃の波に対する魔法のような解決策や早期の対応策がないことを認めた結果、無力感が広まっている。
野党「シオニスト連合」の指導者、イツハク・ヘルツォグが「挙国一致内閣」に参加することを通して救いの手を差し伸べることを拒否したことで、ネタニヤフ政権を待つ先行きは不透明となっている。ヘルツォグは、ネタニヤフはイスラエル国民の希望を満たすことに失敗したと語り、(政権の)再開放とネタニヤフの退陣の必要性を説いた。
一方、イスラエルのメディアは、パレスチナ人による攻撃を、「ナイフを用いた刺殺作戦のツナミ」と描写している。治安部隊は刺殺攻撃の準備をしている個人を見つけ出すことは不可能であると認識しており、また、現在起こっていることは、計画を策定し、実行を指示する指導部が不在であることから、先の二度のインティファーダとは全く異なるとを繰り返し述べている。
(後略)
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( 翻訳者:阿部光太郎 )
( 記事ID:38878 )