【ジャーメ・ジャム・オンライン】
サフネ在住の52歳の女性は、ジンを操り、ジンと交信していると主張している。
彼女は言う。「義父の祈祷書をしっかりと読みました。いまでは自分で守護天使を操ることもできてよ」。
私は好奇心を掻き立てられ、次のように訊いてみた。「じゃあ、私のために守護天使を操って頂くことも可能ですか?」
彼女はくすっと笑い、紅茶の最初の一口を口に入れて、次のように言うのであった。「ええ、ただ400万トマーン〔※約13万円〕ほど費用がかかりますけどね」。
かつて、アフマディーネジャード政権内では「ジン」やら「ジン使い」やらについての話が囁かれ、政府はこの種のことにかかずらっているなどと指摘する人もいたものだ〔※〕。おそらくその当時であれば、多くの人はそれを一笑に付して、適当にやり過ごしたかもしれない。しかし時が経って見えてきたのは、ジン使いの問題から〔イラン社会は〕さほど無縁になったわけでなく、むしろこの問題をめぐる議論は当時よりもかまびすしくなっているということだ。
※訳注:アフマディーネジャード大統領(当時)の側近中の側近であったマシャーイー大統領事務所長が、魔術等を使って大統領を意のままに動かしている、といった噂が流れたことを指している。マシャーイーは「イスラエルは友人」「イランの上空には天使が舞っている」などの問題発言が多く、アフマディーネジャードが彼を重用している理由として、魔術説や同性愛説などがまことしやかに囁かれた。
ジンやジン使いは一方で、信仰上ないしは宗教的な根源をイラン人の文化の中に有しており、そのためジンというものへの〔イラン人の〕信仰的まなざしを利用、あるいはもっと言うと悪用し、そこから計算されたビジネスを立ち上げているような人も、一部にはいる。
こうしたことから、私たちは「ジン使い界」で起きていることについてのリポートを用意し、「ジン使い」に精通している人の一人にインタビューをすることにした。以下で、その内容をご覧頂こう。
つづく
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( 翻訳者:SS )
( 記事ID:38881 )