私はパリーに「少女に何をしたの?」と尋ねてみた。すると彼女は、「私は彼女に取り憑いているジンと話をしたのよ。少女の体から出ていくようお願いしたわ。私の祈祷のおかげで、21日後には口を開くようになるわ」と答えた。
「体が弱っているように見えたわ。お医者さんのところに行くべきだったと思うけど。1枚の紙切れで彼女が治療できるのかしら」。私がそう言うと、パリーは侮辱されたとでも言いたげな顔をして、「ジンがあの子をあんな状態にしたのよ。体が衰弱しているのは、私の責任ではないわ。私はただジンの災いから彼女を解放してあげただけ」と言うのであった。
私が彼女に、「ジンを操ったり、祈祷を書いたりする毎日に、疲れたりはしませんか?」と訊いてみた。するとパリーはため息をついて、こう言った。
本音を言うとね、疲れているわ。でも後には戻れないのよ。後悔すると決まって、ジンたちが私にイタズラをしてくるのよ。何度か自殺を考えたことだってあるわ。普通の人たちみたいに暮らしてみたいわ。
パリーは窓のそばに本棚を設置しており、そこには40冊ほどの本が置かれていた。「勉強もしているの?」と尋ねると、即座に「精神病治療の本を読んでいるのよ。高校では人文系を勉強したわ。精神科医になりたかったけど、結婚しちゃってね」と言った。
農家をしている男性に嫁いだパリーによると、生活のための収入をより多く稼いでいるのは彼女の方で、ジン使いをすることで娘を一人、立派に嫁がせ、別のもう一人の子供を医者に育てたのだという。
パリーとの会話は夕方の礼拝の時間にまで長引き、そろそろ彼女の自宅をおいとましようと考えた。お別れの挨拶をしようとすると、彼女は「問題解決のための祈祷はいかが?」と私に言ってきた。私は彼女の提案を受け入れ、車を買うためのお守りをもらって、彼女の自宅を後にしたのであった。
つづく
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( 翻訳者:SKM )
( 記事ID:38891 )