レバノン:不法移民、沈黙の帰還
2015年10月22日付 al-Hayat 紙
サフワーン家の遺体を出迎える女性たち(Ali Sultan)
サフワーン家の遺体を出迎える女性たち(Ali Sultan)

■レバノン:移住の犠牲となった7名の遺体、トルコから帰還

【ベイルート:本紙】

レバノンのサフワーン家は、違法な移住を通じてでもより良い生活へたどり着こうとした一族メンバーの野心に対して大きな対価を支払うこととなった。同家の12名は、ギリシャ、次いでドイツへ移動することを期待してトルコへと旅立ったが、死が待ち構えていたのである。彼らの内2名は依然行方不明であるが、昨日正午、7名の遺体がトルコ航空に運ばれラフィーク・ハリーリー国際空港へ到着した。帰還した死亡者は以下の通りである。マーイズ・フーイシャーン・サフワーン(63)とその妻マルヤム・カーイド・サフワーン(46)、その子供、マーヤー(8)、ミーラーニー(42)、リーン(5)、さらに生存者ムーサー・サフワーンの妻フーリーヤ・フセイン・アルハティーブ・サフワーンと、ムスタファ・アイヤード・サフワーン(13)。2名の生存者マーヒル・ムハンマド・サフワーン(16)とムーサ・マーイズ・サフワーン(23)は本日未明に到着の予定であるが、2名の行方不明者ワーイル・サフワーン(18)、マーリク・サフワーン(6)の捜索は続いている。
 
犠牲者の遺族は、レバノン赤新月社の7台の車両に運ばれた遺体の到着に同行するため空港の外の広場に集まった。目の前から棺を乗せた救急車がラフィーク・ハリーリー国立病院へ向かい通過していく間母親たちは泣き声を上げた。トルコ警察による取り調べが終わった2名の生存者がイズミールから到着次第葬儀が行われる。遺族の中からは気を失ってしまうものも出ていた。

遺族の一人は次のように述べた。「トルコの沿岸警備隊が行方不明者の捜索を手伝っています。船を操縦していたアイヤード・サフワーンはまだトルコの警察です。水曜から木曜にかけての夜、トルコとギリシャの間の海で大波に襲われた(サフワーンの)船が沈没したのです。」

(後略)

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( 翻訳者:中村優斗 )
( 記事ID:38963 )