イスラエル:パレスチナの象徴であるクーフィーヤを横奪
2015年10月24日付 al-Quds al-Arabi 紙
■イスラエル、パレスチナの象徴であり、文化遺産であるクーフィーヤを横奪
【ロンドン:リマー・シャリー(本紙)】
イスラエルは、パレスチナ文化遺産やパレスチナの伝統に基づく装飾品などの横奪行為を続け、経済的・文化的利益のための宣伝を行っており、それらをイスラエルのものとしてマーケティングしている。
最近では、このパレスチナの文化遺産の横奪行為は、今週の「テルアビブ・モード・ウィーク」で、イスラエルのファッションモデルが登場した際に明らかになった。モデルたちは白と赤、または黒と白のパレスチナ風クーフィーヤを身に付けていた。本作品を製作したデザイナー、ヤーローン・メンコフスキーによると、作品の主旨はパレスチナ人とイスラエル人の「共生への一歩」だという。
「シルク」や「ハッタ」という名でも知られるクーフィーヤは、イスラエルからのパレスチナの解放のシンボルで、パレスチナ人民の文化の一部であり、また歴史的パレスチナの中での存在に伴う人民の伝統である。また、その名は1936年から続くパレスチナ国家の闘争と関連している。
クーフィーヤは過去数年、世界中で大きな人気を博している。イスラエルによるガザ地区への攻撃の継続下にあるガザの住民たちへの連帯を示す、中東やヨーロッパ各地での抗議行動の際に、その着用がなじみの光景になっているほどである。
パレスチナ大統領であった故ヤーセル・アラファート氏は、パレスチナ解放機構の指導者として務め、その後パレスチナ自治政府大統領を務めた40年間、クーフィーヤを着用し続けた。このことはクーフィーヤに国際的な地位を与えることとなった。
メンコフスキー氏は、問題のクーフィーヤは、2016年夏コレクションの中で使用するスカーフやドレスをデザインする目的で、西岸地区南部のヘブロンで手に入れたものであると述べた。
また同氏は「The Times of Israel」紙の声明の中で以下のように述べた。「パレスチナのクーフィーヤを使用する目的は、ここ3週間以上に渡って続くパレスチナ地区での緊張状態の中、パレスチナ人とイスラエル人の共存を押し進めることだ。」
(後略)
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( 翻訳者:兵頭輝夏 )
( 記事ID:38971 )