ギュル元大統領の周辺に集まる公正発展党(以下、AKP)の党員が、総選挙後もタイイプ・エルドアン大統領が政治判断を続け、トルコの緊張・対立状況に変化が見られなければ、「新たな勢力」の形成に向かうと明らかにした。
ギュル元大統領の周囲に集まったAKPの党員は、総選挙後もタイイプ・エルドアン大統領が政治判断を続け、トルコの緊張・対立状況に変化が見られなければ、新たな勢力が出現すると強く主張する。選挙後、AKPが単独過半数の議席を獲得してもエルドアン大統領の干渉により党の不安定な状況が続くと主張する対抗勢力は、エルドアン大統領が2019年に行われる大統領選前に大統領職を辞し、AKP党首に返り咲く可能性を指摘する。
ジュムフリイェト紙のエミネ・カプラン氏は非公式情報として、AKPの対抗勢力は、総選挙後、下記の可能性を指摘する:
-選挙の結果、障害を与え続けるエルドアン大統領の態度、手法、政治判断に変化がなければ、同じ障害は続いてゆく。
■ギュル元大統領の態度変わる
-ギュル元大統領の行動は状況次第で、エルドアン大統領の政治判断、党の状況に対し満足出来ないAKP党員は多数存在する。総選挙後の情勢次第で、 ギュル氏の周囲に集まる者たちが新たな動きを開始する可能がある。ただ、これは完全に状況次第である。エルドアン大統領が政治判断を続け、社会における緊張・対立方針が続き、圧政的なやり方が続けば、新しい運動が発生するかもしれない。党内の争いは、特に最近の議会の後では不可能に思える。党の新中央決定執行委員会成立で、党内闘争の扉が閉じられた。現在のところ大きな動きはない。党の進路がより危険な点に達するならば、党基盤も揺らぎかねない。ギュル元大統領は、政治に対して意欲的ではない。ただ、ここ20日間、状況が整ってきて、新たな勢力の誕生に大きな関心を示している。
-エルドアン大統領が大統領職を辞任する可能性はあるが、党が取り返しのつかない後退時期に入るならば、大統領の任期終了を待たずに辞職し、AKP党首に返り咲くかもしれない。エルドアン大統領は、2019年の大統領選で再選されないことを理解しており、だからこそ、大統領候補になることを考えていない。 AKPは、このプロセスを加速させるかもしれない。
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( 翻訳者:山根卓郎 )
( 記事ID:39016 )