パレスチナ:バルフォア宣言98周年記念に「イスラエルによる占領」終結を呼びかけ
2015年11月02日付 al-Quds al-Arabi 紙


■パレスチナ諸派がバルフォア宣言の98周年記念日に「イスラエルの占領」の終結を呼びかけ

【ガザ:アナトリア通信】

パレスチナ諸派、諸勢力は、国際社会に対し、パレスチナ人民への「責任を持ち」、「イスラエルの占領」からの解放を支援するよう呼びかけた。これら諸派は、バルフォア宣言98周年に際したそれぞれの声明で、パレスチナ人民が自らの完全な権利を手に入れるまで「ジハード」や「インティファーダ」を精力的に行うと述べた。

パレスチナ民族解放運動(ファタハ)は、世界の国々に対して、「イスラエルの占領」の終結とパレスチナ国家の樹立への取り組みを呼びかけた。またイギリスに対し、ファタハが言うところの「パレスチナ人にナクバ(大虐殺)や悲劇をもたらした歴史的な罪」を批判的に再検討するよう求めた。

一方、イスラーム抵抗運動(ハマース)は「アラブ、イスラーム諸国の指導者と世界中の全ての自由主義者」に対して、「イスラエルの占領」からの解放のためにパレスチナ人を助けするよう求めた。またバルフォア宣言に関する法的、道義的責任があるとしてイギリスを非難した。ハマースはこれを「不当で受け入れられない」宣言、「持たざる者から権利のない者へ」の宣言と形容している。

また、イスラーム聖戦運動は、パレスチナ人民が「反乱」や「インティファーダ」を精力的に行い、イスラエルの侵犯や不当な合意を拒んでいると語った。そして国際社会に対して、彼らが言うところの「歴史的罪」を償い、自由の達成のためにパレスチナ人を支援するよう呼びかけた。

パレスチナ解放人民戦線(左翼団体、PFLP)は、国連と全ての国際機関、人権団体に対し、自由と独立を獲得するためのパレスチナ人民の闘争を支援するよう要求した。また同戦線は、パレスチナ問題を無いものとする試みに対抗するため、統一国家戦略の制定を求めた。

パレスチナ人は、月曜日(2日)、「バルフォア宣言」の98周年を記念した。同宣言は、イギリス政府が1917年、ユダヤ人に対して、パレスチナ人の土地に民族的郷土を作る権利を認めた。バルフォア宣言は、イギリスのアーサー・ジェームス・バルフォア外相が、1917年11月2日、ライオネル・ウォルター・ロスチャイルド男爵に宛てて書いた書簡の通称である。この中で同外相は、「イギリス政府はユダヤ人がパレスチナの地に民族的郷土を樹立することを支持しており、この目標達成を容易にすべく努力する」と書いた。






*ご指摘を受け一部訂正しました。ありがとうございました。(2015年11月7日:メディア翻訳アラビア語班)

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( 翻訳者:甲斐江里子 )
( 記事ID:39077 )