エルドアン大統領、「国民一体化プロセスが実を結ぶとき」
2015年11月05日付 Hurriyet 紙


タイイプ・エルドアン大統領は、国の全コミュニティーに向けて「歩み寄り」のメッセージを送った。特に、テロとの戦いに関しては「これからは、言い争いや議論ではなく、成果を得る時だ。これに何か明確な名を与えるとすれば、『国民一体化プロセス』だろう」と述べた。エルドアン大統領は11月1日の総選挙の後、地区長や村長たちと会談し、次のように話した。

■正しい評価

「国会に選出された政党の多くが6月7日の選挙結果について正しく評価できていないということを、目にした。『60%の政治ブロック』に始まり、報復主義的な考えでエスカレートした発言は、トルコを困難な試練に直面するに至らしめた。いわゆる『権力の二重構造』と命名した邪悪な組織も、トルコが得るはずだった利益を妨害するために活動していた。自分たちこそ我が国のメディアの旗手だと自惚れている者たちにしても、分離主義組織や二重権力組織の裏切りに加担した。また産業界の一部もこの合唱に加わった。分離主義のテロ組織、背後にその存在があることを明言しているかの政党も、血と涙にまみれた日々を再び甦らせようと全力を尽くした。彼らは国内で扇動の炎を燃やすことでは飽き足らず、外国においてもキャンペーンを実施していた。我々は問題の解決を、国内外の暴力組織、混乱・テロではなく、国民に求めた。そしてトルコ国民は今回、私たちの期待に応えてくれた。テロ、テロに依拠する者たち、権力の二重構造、必要な理解を示せない者たちに対し、トルコ国民は明確な意思表示を行った。」

■人びとを受け入れる

「(シリア難民について)彼らの立場になって考えてみようではないか。自分たちを土地に迎え入れてくれない人たちがいたとしたら、どうするだろうか。私たちも、そう考える必要があるだろう。このかけがえのない祖国、我らが祖国を狭めようとする者たちよ、申し訳ないが、彼らを受け入れる。我らが国民よ、安心するが良い。何も心配することはない。明日という日は今日よりも良い日になる。テロ組織に対する軍事作戦は、今日も続いている。止むことなく、続いていく。テロ組織が武器を捨て、彼らをコンクリートの下に葬り去るまで、全戦闘員が降伏し、この国から出て行くまで、我々の戦いは続くのだ。」

■言い争いや議論の時ではない

「テロ組織が諸都市に持っている組織を崩壊させるまで、我々の軍事作戦は続く。これからは、言い争い、議論の時ではない。はっきり言っておこう、これからは成果を得る時だ。これに何か明確な名を与えるとすれば、『国民一体化プロセス』だろう。国民が団結するということより良いことが他にあるだろうか?国民の友愛よりも素晴らしいものがあるだろうか?国民の団結・友愛を呼びかける者があれば、我々はすぐさま同じ屋根の下に集まるべきなのだ。このことがどう見ても明らかであるのに、未だ血が流れ、銃弾が飛び交い、命が危険に晒され、塹壕で戦闘が続く状態こそ、この国に対する最も大きな裏切りだ。」

■政府はクルド人に銃を向けない

「『2千人ものクルド人が政府によって虐殺された』などと、よく言えたものである。政府はクルド人に対して銃を向けたりはしない。銃を向けるのはテロ組織に対してだ。ある者たちは和解を口にしており、我々もその準備ができている。それなのに、あなた方は一度もそうしようとしなかったではないか?『11月2日以降、ト ルコで内戦が起こるかも知れない』と心配していたのではなかったか。内戦を欲する者たちがいるのだとすれば、彼らは裏切り者集団だ。」

■我々はいつでも和解の準備がある。あとは相手が動くだけだ

「7800万人が、大統領の地位を自分のこととして受け入れている。大統領の地位なのだ。タイイプ・エルドアンを好もうが好むまいが、これを侮辱することはできない。殺人者呼ばわりすることもできない。今こそ和解の時だと、ある者たちは言う。大統領の下以外にどこに偉大な歩み寄りの場所があろうか。我々はいつでも和解の準備がある。あとは相手が動くだけだ。今回の総選挙で明らかになった最大のメッセージは、トルコの憲法問題を一刻も早く解決せねばならないということだ。今国会期で、皆が新憲法の制定に力を貸してくれることを望んでいるし、同じテーブルに座って共に解決せねばならない。これの足を引っ張ろうとしている政党は、その考えを捨てるべきだ。新憲法に対する国民の欲求に反対する者は、4年後の選挙で再び報いを受けるだろう。国会が具体的な活動を始めると同時に、諸政党がこの問題について真摯に議論してくれると信じている。このことを昨日(一昨日)、首相が面会してきた際に話した。議論はこれからも進み、国民の安心をもたらすだろう。」

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( 翻訳者:今城尚彦 )
( 記事ID:39103 )