モロッコ:本日、国王がサハラ諸県を視察
2015年11月06日付 al-Hayat 紙
モロッコ国王ムハンマド6世
モロッコ国王ムハンマド6世

■モロッコ:本日、国王がサハラ諸県を視察

【ラバト:ムハンマド・アシュハブ】

モロッコ国王ムハンマド6世は今日、サハラ諸県の訪問を開始し、「緑の行進」の40周年記念に際してモロッコ国民に向けて演説を行う。1975年11月6日、「緑の行進」には、35万人のモロッコ人が参加し、当時未だスペイン植民下にあったサハラ地域へ向かって行進した。

公式筋は、国王はサハラ紛争の最新情勢と、地域的制度実施の開始を言及するものと予想した。この地域的制度は、地域的問題への対処の際に、各県と選出議員に広い権限を与えるものである。また同筋は、国連の努力に対する姿勢に関しても述べられるものと予想している。国連は中断している交渉の再開を実質的に進展させることができずに行き詰まっているのだが。また同筋は、ムハンマド6世はインフラと重要施設開発のための主要開発プロジェクトの発足を後援することを明らかにした。

今回の訪問と同時に、パン・ギムン国連事務総長は、それぞれの観点を収束させる方法を協議し、当事者を国際機関との協力に向かわせるために北アフリカ諸国の歴訪実施への決意を表明していた。その中には、信頼構築と交渉再開が含まれるが、これらは「政治的解決」の枠組みに関連する安保理決議の実施のために有効な選択肢とされる。しかし、モロッコ政府は代わりの解決策として「自治」という考えを断固として表明している。先日国王は国連を前に、「国際法が認めるもの以外の方法を試みるいかなる冒険」も拒否すると述べていた。

また、モロッコ・アルジェリア間の緊張関係が様々な事態の方向性に重くのしかかっている。なかでも、モロッコは国連にアルジェリアの「諸部族」地域の住民に民族自決の原則を適用するように求めている点などはその一つと言えよう。外交筋はモロッコ政府の姿勢について、モロッコとサハラ地域の支配を争う「ポリサリオ戦線」をアルジェリアが援助したことに対する直接的な反応とみなした。複数のモロッコ高官は、サハラ諸県の住民は完全な選挙権への願望を熱心に表明しており、投票への関心は国内全地域の割合を超えるほどに増加していると述べた。

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( 翻訳者:田村颯 )
( 記事ID:39116 )