フランス:EUに国外での軍事作戦の支援を要請
2015年11月18日付 al-Hayat 紙
仏チームの朝練を護衛する英国の警備員(AFP)
仏チームの朝練を護衛する英国の警備員(AFP)

■フランスがヨーロッパに国外での作戦への支援を要求

【パリ、ベルギー、ロンドン:本紙】

パリ襲撃事件幹部の捜査・追跡範囲の拡大を受けて、フランスはヨーロッパ諸国に対し、防衛協定を理由に、イラク、シリアから西アフリカまでのテロとの戦いにおけるフランスへの支援を求めた。パリ襲撃事件に関与した容疑者の追跡はドイツのアーヘンに及び、警察がドイツ人2人と、女2人と男1人からなる外国人3人のメンバーを逮捕した。一方、ベルギー・フランス当局は、ベルギー出身のフランス人であるサラーフ・アブドゥッサラーム容疑者の捜索を続けている。同容疑者の兄のイブラーヒーム容疑者は、先週金曜日(13日)のパリで起きた連続襲撃の間、バタクラン劇場で自爆攻撃を行った。

(中略)

ラッカの「ダーイシュ」、特にアブドゥッサラーム容疑者の友人とされるアブドゥルハミード・アバーウード容疑者につながる膨大な証拠と手掛かりを前にし、アメリカとカナダは、テロリストの潜入に備えてシリア難民の受け入れの中止を要求した。一方、国連は難民が「テロのスケープゴート」になってしまうと改めて警告した。

フランスはEUに対して、中東アフリカ地域での対テロ任務における軍事支援を可能にする「バルセロナ宣言」の適用を求めた。フランスのジャン=イヴ・ル・ドリアン国防大臣は、「本要請は、ヨーロッパ諸国間でより大きな軍事活動を行うことによる各国の負担を一部軽減することを目的としている」と述べた。またブリュッセルでのEU国防相会議の間の記者会見で、EU諸国がフランスの要請を受け入れ、「間もなく各地域において、様々な支援が提供されると予想される」と強調した。

ブリュッセルの本紙情報筋によれば、フランスの要請は関係各国からの即時の応答を意味せず、というのも一部の国は海外で軍事作戦を行うには議会の合意が必要となる。しかし同情報筋は、ヨーロッパ諸国のフランスの要請への反応は、フランス当局が提供したデータの重要度や、その要求をもたらした緊急状態に関係しているとの見解である。また、パリ襲撃が様々な地域での対テロ活動において、フランスを物質的かつ政治的に支援する方向へ後押しすることは間違いないと述べた。

一方、フランスのオランド大統領は来週火曜日(24日)、「ダーイシュ」に対抗する広範な国際連合形成について議論するため、ワシントンでアメリカのバラク・オバマ大統領と面会すると発表した。同様に今月26日には、モスクワでロシアのウラジミール・プーチン大統領とも面会予定である。

(後略)

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( 翻訳者:川満友梨映 )
( 記事ID:39189 )