パレスチナ:ケリー国務長官の提案にアッバース議長は疑念
2015年11月25日付 al-Hayat 紙
ケリー国務長官を迎えるアッバース大統領(AP)
ケリー国務長官を迎えるアッバース大統領(AP)

■パレスチナは信頼構築の一歩を提案するケリーと疑念の対面

【ラマッラー:本紙】

パレスチナは昨日、疑念とともにジョン・ケリー米国務長官を出迎えた。彼の訪問に対する抗議デモが、ラマッラーやナーブルスをはじめとした多くの地域で組織された。多くのパレスチナ高官は、ケリー長官が過去にできなかったことは、今回も達成できないと表明した。

パレスチナの高官たちは、ケリー長官が提案した、パレスチナとイスラエルの間での信頼構築に向けた一歩の重要性を評価せず、暮らしを容易にするよりも政治解決の必要性を指摘した。また、「ファタハ」の中央委員会のメンバー、ムハンマド・シュタイヤ博士は本紙に対し、マフムード・アッバース議長が、ニューヨークでの国連総会の会合と並行して行われたケリーとの最後の面会で、同長官に対し、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相への鋭い質問を要求した。最も重要なものは、「あなたは2国間関係解決に賛同しているか、そうであればどこがパレスチナの国境か」、「あなたはパレスチナとの間で署名された合意の履行に賛同しているか。それはどうやって、いつ適用するのか」である。

また同博士は、アッバース議長がケリー長官に以下のように伝えたと加えた。パレスチナ側は、現実的、実質的な政治プロセスのために同長官が求めたあらゆることに尽力したが、相手側はそのプロセスを妨害する為にあらゆることをして、挫折させた。したがって、あらゆる動きはパレスチナ側からではなく、イスラエル側から始められるべきである。そして、パレスチナはケリー長官に対し、根拠が明確でなく、入植の状況下で協議に戻ることはできないことを告げたと続けた。

(後略)

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( 翻訳者:廣瀬奈美 )
( 記事ID:39235 )