シリア:ロシアはトルコによるロシア機撃墜を「狂気」と非難
2015年11月29日付 al-Hayat 紙
ダマスカス東郊外の反体制派戦闘員(Faylaq al-Rahman)
■クレムリンは「トルコの狂気」とシリアの政治的解決に反対
【モスクワ:ラーイド・ジャバル;テヘラン:ムハンマド・サーリフ・サドゥキヤーン;ロンドン、ベイルート:本紙、ロイター、AFP】
モスクワがシリアにおける政治的展開を軍事作戦の実施に結びつける兆候が見られる中、クレムリンはアンカラに対し「言葉の戦い」を挑み、トルコ空軍の行動を「狂気」と表現した。
これに対しトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、ロシアのスホーイ機撃墜について遺憾の意を表明し、二度とこのような事件が繰り返されないことを望むと述べた。同大統領は明日(30日)のパリ国連気候変動会議に合わせ、ロシアのウラディミル・プーチン大統領との会合をもつよう努力している。また、テヘランではイランがモスクワ・アンカラ間の事態沈静化のため尽力していると報じられた。
一方現地では、ダマスカス北部のカーブーン地区でシリア政府軍の爆撃により30人の市民が死亡・負傷した。また、ロシア軍機はラタキア郊外のトルクメン人地区への空爆を強化した。
クレムリンのドミトリー・ペスコフ報道官は以下のことを表明した「テロ組織がシリアの大部分を支配している状況下においては、シリアでの選挙実施の議論や政治的解決の推進は非現実的に思われる」。ペスコフ氏の発言はバッシャール・アサド大統領が数日前に表明したダマスカスの立場に近いものとして捉えられている。同大統領はテロを一掃し、失った地域における支配を回復しない限り政治的解決は不可能であると繰り返している。
(後略)
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( 翻訳者:勅使河原佳野 )
( 記事ID:39282 )