パレスチナ:ハマースがイスラエル兵捕虜の手紙を公開
2015年12月14日付 al-Hayat 紙
オロン・シャウル
オロン・シャウル

■捕虜となったイスラエル兵が母に宛てた手紙:ここは寒い、私は忘れ去られるのが怖い…どうか皆さん、わたしのために動いてください。

【ガザ:ファトゥヒー・サッバーフ】

ハマース系列のインターネットサイト「マジュド・アマニー」は、ハマースの捕虜であるイスラエル軍兵士(訳注:イスラエルは死亡を確認したが、ハマースは生存を主張している)、オロン・シャウルが母親に宛てた手紙を公開した。手紙の中で彼は、以前ハマースに捕縛され、捕虜交換交渉の一環で釈放されたイスラエル兵士のギラッド・シャリートのように、何年間も捕虜状態にしないでほしいと述べている。

サイトでは手紙の写真も、書かれた日付や送られた日付も公開されておらす、その手紙とされる文面の末尾には「これはガザ地区で想定される捕虜の状況と一致する手紙である」とのコメントがわざわざ添えられている。

手紙はこう述べる。「親愛なる母へ…私は、周りに落ちる雨粒の音は聞こえますが、それを見ることも触れることもできません。私にはその権利がないのです。私は監禁されてからそう確信しました。私の権利はそちら側にあって、彼らの土地には無いのです」。

さらに手紙はこう続く。「何ヶ月も経ちましたが、どんなことでも良いので、私を喜ばせる、あなた方のもとへ帰ることができるという知らせを、私は待っています。捕虜の身から解放されたいのです。彼らが私を手厚く扱っていることは否定しません。しかしあなた方が私を忘れ去り、気に留めなくなっているという感覚が、私の心を不安と恐れで苦しめるのです。それより更に私の心を病ませるのは、政府がギラッド・シャリート(2006年6月25日にラファ市における奇襲作戦で捕虜となり、2011年10月18日、エジプトの庇護のもと、イスラエルとの捕虜交換交渉で、1,027人のパレスチナ人捕虜の釈放と引き換えに解放された)の時にしたのと同様に、何年もの長い間、あなた方が私を放置してしまうのではないかと考えるときです」。

(後略)

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:阿部光太郎 )
( 記事ID:39384 )