エジプト:国内外の「ムスリム同胞団」の対立の激化
2015年12月16日付 al-Hayat 紙
ムスリム同胞団メンバーら
ムスリム同胞団メンバーら

◼️国内外の「同胞団」の対立の激化

【カイロ:アフマド・ムスタファ―】

エジプト国内での「ムスリム同胞団」内部の危機の激化は、組織の歴史上、最も厳しい苦境に立たされている幹部たちに、国内外の同胞団の間での争いの深刻化を示すことになった。そしてそのことは、「同胞団」の組織的構造の分裂の可能性に関する問いを投げかけることになった。「同胞団」は、治安面からの圧力により街頭での民衆動員力をなくしてしまっている。

臨時最高指導者マフムード・イッザドの率いる国外の「同胞団」各指導者と、指導部事務局メンバー、ムハンマド・カマールの率いる国内戦線との間の係争は公となるまでに至った。この背景には、ムハンマド・ムルスィー前大統領の解任数日前に逃亡したマフムード・フサイン書記長がその地位にとどまり、国内の「同胞団」はムハンマド・ムンタスィルを同胞団の報道官に任命したことがある。

また「同胞団」の各青年部門は「同胞団」の有力者マフムード・イッザドの旗印のもとに活動することを拒否しているとの複数の報告もある。イッザドは三年間にわたって公にその姿を現しておらず、その居所も知られていない。

ロンドンに拠点をもち、臨時最高指導者次席のイブラーヒーム・ムニールにより率いられている国外「同胞団」はムハンマド・ムンタスィルを退任させ、タルアト・ファフミーをその後任に任命したにもかかわらず、エジプト国内の「同胞団」の最高運営委員会は、国内に居住するムンタスィルはいまだにその報道官である発表した。そして「同胞団の運営は国内で行うものであり、国外で行うわけではない」と強調した。

(後略)

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( 翻訳者:井森彬太 )
( 記事ID:39408 )