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■シリア難民、厳しい冬に直面
【ドバイ:フセイン・ヤーズィジー(本紙調査部)】
約500万人のシリア難民が厳しい冬を迎えようとしている。彼らの大多数はレバノン、ヨルダン、トルコ、エジプト、イラクの難民キャンプに住んでおり、深刻な食糧・医療不足に多くが苦しむ中、気温低下と積雪が続くと予想されている。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、特に冬季、シリア人の約19万5千世帯が重大な危機にさらされると警告し、関係機関に支援の提供を呼びかけた。
約200万人のシリア難民を受け入れ、うち14%が難民キャンプに住むトルコは、難民の第一の目的地となっている。一方、レバノンはシリア内戦の開始以来、約120万人の難民を受け入れてきた。結果、人口約400万のこの小さな国に住む約25%が難民となった。そして、ヨルダンには65万人の難民が住んでおり、うち20%が難民キャンプにいる。これら諸国では財政が圧迫され、国連は膨大な数の難民に対する生活必需品支給にかかわる支援を呼びかけた。
またイラクでは、治安状況の悪化、特に国土の大部分が「イスラーム国」(ダーイシュ)の支配下にあるにもかかわらず、約25万人のシリア難民を受け入れている。その多くはアルビールやドゥホーク、ニーナワーといったシリア国境付近の北部地域におり、アメリカ国務省の報告によれば、うち38%がキャンプに住んでいる。エジプトは約140万人のシリア難民を受け入れ、多くは住宅やアパートに住んでいる。
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( 翻訳者:角田幸穂 )
( 記事ID:39614 )