テヘランでは息をするのも躊躇してしまう。灰色のスモッグが街中に渦巻いており、刻一刻とその濃度は増している。都会の空気は、不健康な状況にある。首都の住民は、もちろんスモッグの中での呼吸に慣れてしまっているのだが、ここ数日のテヘランの大気汚染は、テヘラン市自然環境管理モニタリング課長モハンマド・ラストガーリー工学博士の言によれば、これまでの汚染がひどかった日々とは異質のものである。この現象に名前がつけられた。「都民特有の災難」と。
ラストガーリー氏は、本紙の取材に対して以下のように解説した。「一般的に大気汚染は、朝の逆転層[訳注:放射冷却により大気の対流が滞る]か、突発的に寒冷前線が都市に来ることが原因で、引き起こされる。しかし、今日と数日前のテヘランはこの二つの原因による逆転層が同時に発生しており、これによって汚染の度合いが高くなり、期間も長くなっている。」
一方で、最近のテヘランの大気汚染について恐るべきもう一つのことは、都市の顔役を恐れさせる濃い灰色のスモッグであるが、時折出る大気汚染やその健康に及ぼす影響についての警報が出ているときには、そのようなスモッグは見られない。
ラストガーリー氏は、このことについて心配することのないように、「ここ数日は、汚染されたエアロゾルの量に加えて、湿度もかなり高まっており、たとえば昨日は、湿度は76パーセントに達していた。高い湿度は、今回のようなスモッグ形成に影響を与えるので、単純に空気中に漂うエアロゾルが汚染原因であると考えるべきではない。」と述べた。
同氏は、次のように警告した。「大気が健康に悪影響を及ぼす状態である時は、心臓や肺の病気に冒される危険のある人々や高齢者、乳幼児に注意を払うのみならず、すべての人々にその危険性を喚起し、できる限り自宅で待機して必要最低限の外出に控えるべきである。」
テヘラン市自然環境管理モニタリング課長は、市民に向けて重要なメッセージを伝えている。「もし[燃焼と触媒関連の]排気ガス技術に欠陥のある車を所有しているならば、そのガスの排出は、この状況下では特に駐車場などにおいて、自分自身と市民に対する自傷行為となる。」
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( 翻訳者:MK )
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