ジュネーブの国連本部で、安保理常任理事五カ国大使会合開会式でのデミストゥラ特使(AFP)
■デミストゥラ特使、シリア交渉を前に「硬化」に直面
【ニューヨーク、ロンドン、パリ:本紙】
スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当特使がシリア体制側、反体制双方から聞いたところでは、両者ともこれまでの姿勢を緩和することはないとする中、昨日の電話会談により、両者間のジュネーブ交渉ラウンドの準備が加速した。基本武装勢力は昨日、体制側が封鎖地域への人道支援到着を許可し、市民を狙った爆撃を直ちに停止するまで、反体制派の代表が体制側と交渉の席につくことを拒んだ。
この間に、シリア軍はラタキア県(西部)郊外のクルド山に進攻を続け、「海岸の革命家らの首都」、サルマー村に程近い村々を掌握した。同様に、同軍はクワイリス飛行場(シリア北部)北部のアイン・バイダー村を掌握し、アレッポ東部のダーイシュの要塞であるバーブ村からわずか数キロの地点に迫った。加えて、アメリカの軍事エキスパートはシリア北東部マーリキーヤ市への軍事基地移設計画を検討しており、シリア・イラク・トルコの隣接地帯でダーイシュと戦うためのクルド・アラブ部隊支援の一環として、数十人の軍事エキスパートの配置を進めている。
今月1月25日に予定されているジュネーブ交渉に合わせて、「イスラーム軍」をはじめとする数十の武装勢力小隊が声明を発表、以下のとおり指摘した。「外国勢力は体制側に有利な政治的妥結を進めるよう我々に圧力をかけるべく、悲惨な人道的状況の利用を企んでいる。彼らは、無条件で我々を交渉の席に着かせるため、プレッシャーという手段を用いている」。
(後略)
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( 翻訳者:青木優奈 )
( 記事ID:39659 )