レバノン:大統領指名を巡って政治勢力間の動きが活発化
2016年01月20日付 al-Hayat 紙


■レバノン:「自由国民運動」と「レバノン軍団」がジャアジャア氏のイニシアチブを推進

【ベイルート:本紙】

「レバノン軍団」党首のサミール・ジャアジャア氏は、「自由国民運動」党首ミシェル・アウン少将が次期大統領候補となることを受け入れるイニシアチブをとった。これにより発生した(各勢力への)衝撃が収まった後は、来る2月8日に予定されている第35回大統領選出のための特別国会までの3週間のあいだに、(各派の)さまざまな立場を区別し整理する動きが明らかになると考えられる。一方、ジャアジャア氏と「自由国民運動」は、政治勢力を有するキリスト教系二大政党が大統領選に向けアウン氏を選出することで合意したということを広く喧伝するため、立て続に電話連絡と会談を開始した。

「ムスタクバル潮流」の議会勢力は、昨日午後の党内定例会議後、本件に関して最も顕著な反応を示し、「レバノン軍団と自由国民運動間の和解に安堵している」と表明した。また、「レバノン軍団はアウン候補を支持し、スライマーン・ファランジーヤ前大臣も大統領への立候補を続行する意向を発表した」と述べた後、「大統領選にかんする決定権は国会が有する」と強調した。これはジャアジャア氏による「3月14日勢力」への同氏指名を受け入れよとの呼びかけに(ムスタクバル潮流全体としては)応じないことを意味する。

ムスタクバル潮流は声明の中でアウン氏指名を了解したと述べるにとどめ、ジャアジャア氏との議論を避けたが、大統領選をアウン少将とファランジーヤ氏との一騎打ちとするよう呼びかけている。このことから、(ムスタクバル党首の)ハリーリー氏とファランジーヤ氏の間では、同氏が立候補を継続し、選挙戦を国会に持ち込むことについて了解があったものとみられる。また、ハリーリー氏との現状検討のためリヤドに向かったフアード・シニオラ氏を代表とする使節団が、昨日午後開かれた定例会議までに帰国しなかったことなどから、(ムスタクバルと)ジャアジャア氏との亀裂の拡大が示されている。

(後略)

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( 翻訳者:奈佐朋香 )
( 記事ID:39691 )