■行政裁判所、顔をベールで覆った女性がエジプトの大学で教鞭をとることを禁止
【ドバイ:イマード・ユスリー】
エジプト国務院の行政裁判所は、以前カイロ大学長が下した決定を支持し、ベールで顔を覆った女性が大学で働くことを禁止することを承認した。
裁判所はカイロ大学学長ジャービル•ナッサールの、ニカーブ着用を禁止する決定を支持した。これは、教員組合メンバーや大学院生の教員助手が、研究室や大学院生のための学術研修センターでのニカーブ着用を禁止したものである。
これより以前、2015年の教員組合メンバーのニカーブ着用禁止を定めた大学規則1448を廃止するために多くの弁護士がカイロ大のニカーブを被る80人の教員を代弁して訴訟を行った。
この訴えでは学長の決定は「憲法の条文に照らし合わせて無効である」ことが強調されている。すなわち、憲法53条は市民は法の前に平等であるということを明記しており、そこでは市民は、「一般的権利と自由と義務において平等であり、宗教、イデオロギー、性別、出自、人種、肌の色、言語、障害、社会水準、政治的、地理的な帰属によって差別されない」とされている。
2010年11月、カイロ大はニカーブを被った女性及び教員組合メンバーのキャンパスや講義室への立ち入り、試験受講、寮での居住を禁止する決定を発表した。そしてこの決定は批判と訴訟の波に直面した。
憲法条文では以下のように規定されている。「コネや依怙贔屓のない、能力に基づいて公職に就くことは市民の権利であり、公職に就くものは国民のサービスに勤める義務がある、また国家は、国民の利益に留意し、彼らの権利、保護、職務の履行を保証する。そして、法律で定められる場合を除き、懲戒という方法以外で免職となってはならない」
(後略)
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( 翻訳者:桑田早季子 )
( 記事ID:39719 )