モロッコ:首相が次の議会選挙での与党返り咲きを宣言
2016年02月03日付 al-Hayat 紙
大学生同士の衝突で死亡者がでたことに抗議するアマーズィーク(ベルベル人)(AFP)
大学生同士の衝突で死亡者がでたことに抗議するアマーズィーク(ベルベル人)(AFP)

■モロッコ首相、自党の与党への返り咲きを期待

【ラバト:ムハンマド・アシュハブ】

モロッコのイスラーム政党「公正発展党」党首であるアブドゥルイラーフ・ベン・キーラーン首相は、来たる10月7日の議会選挙後、自党が与党に返り咲く運命について強調した。同首相は、白熱する党派間の争いと、自党あるいは自身に権力復帰の機会を与えるための努力の見通しに言及する中で、対抗政治勢力に対して「喜び過ぎてはいけない」と語った。

同首相は、ムハンマド・ハサード内務大臣に対して「身分証明書を持たない国民がいる事態は受け入れられない。今の時代では牛も自分たちの紙(ID)を持つようになった」と述べたと説明しつつ、個人を証明するIDカードを所有させるシステムの普及を求めたことを明らかにした。多くの評論家はこのカードを、来たる選挙で投票カードに代わる身分証明書になりうると見なしている。複数の情報筋は、選挙年齢に達した人々を含めるために、政府が有権者登録の見直しにに取り組むと推測した。

しかし、議会選挙日程をめぐる議論が政治論争に影を落としている。野党である社会主義連合のイドリース・ラシュカル党首は、選挙日程にかかわる発表の中で、同党は政府がとる方法に追従しないと述べ、幹部会合において社会主義連合が「計画全体に疑問」との見解を示した。そしてこの原因が、本件に関して従うべき合法機関による関与を首相が省いたことにあるとした。

また同党首は、選挙プロセスが「明確で透明な」、少なくとも前の選挙より良いものとなることを求め、同党幹部に「自立」を呼びかけた。同党首は、昨年末の突然に地方議会選挙で起こったようなあらゆる連合勢力の離脱と、それによるプラカードの形での同党の理念イメージの影響力の減退に言及した。

次回投票の日程について沈黙が続く中、公式情報筋によれば、本件に関連する手続きおよび法制度について検討するために、一連の協議がいずれ開始される予定である。

(後略)

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( 翻訳者:井森彬太 )
( 記事ID:39797 )