マルディンで
テロ対策に関する10箇条のという指標をマルディン県で発表したアフメト・ダヴトオール首相は、ミドヤト市において市民に対し、「私たちは、平和のスポークスマンとなるのだ」と述べた。また、「手に武器を持つ者たちの声は聞き入れない。市民に愛が、テロリストには力が示される」と語った。アルトゥクル大学で行われた「兄弟集会」プログラムで話したダヴトオール首相は、テロ対策について以下のように説明した:
1. 人民集中政府
今期は、国民の良心と知識でもって、一致団結を目指します。分離主義による民族理解の代わりに、統一した国民理解と、人に焦点を当てた政府の理解を定着させます。
2. 公共秩序の構築
誰が公共秩序を脅かそうとも、ISのように、熱心なスンナ派ムスリム国民の感情を利用するために、あるいはPKKのようなクルド人、DHKP-Cやアレヴィーなど、誰がテロを起こそうとも、それは防がれ、止められます。テロリストと市民は共存することはないのであり、市民には愛が、テロリストには力が示されます。誰も90年代に戻るといったようなことは考えないように、我々は、90年代に戻ることを許しはしません。
3. 民主的改革プロセス
新憲法を始め、あらゆる監督機関を改革しようと考えています。9月12日憲法も、監督機関の職員たちの認識も、いかなる単一的テロ組織も、その目標に到達することはありません。我々は新しいトルコを、民主主義の下に築き上げるのです。
4. 社会的キャンペーンの開始
傷を負ったものは守られます。すべての家族に支援プログラムを適用します。スルから逃れ、スル地区外にあるホテルや家に滞在せざるを得ない状況にある人々 に対し、毎月一定の金銭援助が行われており、今後も行われます。すべての人々をアズィズ・サンジャル氏のように、子供たちには補習授業を実施します。学校や病院を、新しく建設します。ユースキャンプを創ります。東部の若者と、西部の若者を、交流させてゆきます。
5. 経済支援
国民が受けたテロによる損失を補償します。私は集会で、トルコの事業家の方々一人一人から彼らが何を必要としているのかを聞きました。私のもとに届いたすべての要望を実現します。プライム・ローンの支払いの遅滞料を支払わずに、ローンの支払いを延期することが出来るようになります。中小事業者や手工業者たちのローンの支払いも延期されます。農産物生産者にローンがあれば、支払われます。投資も行われます。
6. 町の復興
これについて「都市の変容」として表現する人々がいるようだですが、わたしは認めません。我々は、すべての歴史的都市、どこにあろうと、歴史的価値を持つ場所において、新たな法的枠組みで、新しい復興作業に取り組んでゆきます。スルを、歴史的価値を残しながら新たに作り上げます、そしてあらゆる人々はその地からインスピレーションを得ることになるでしょう。トルコの街々が、生活する上で最も良い街となるのです。
7. 通信システム
印象操作に対し、各県庁に指示を出しました。トルコ全土に情報通信に関わる部署を設置します。
8. 行政に新たな秩序
地方行政の権限を拡大します、しかし地方行政が悪用されることは許されません。テロ分子が地方行政に入ること(雇用されること)もありません、これについては効果的な方法で監視されます。トルコから、武器や爆弾といった事柄を完全に一掃します。
9. 国民統一の時代
対話者は国民自身です。すべての県や郡において、市民団体(STK)の代表者、有識者、その地域でみなが尊敬している人々などからなる協議会をつくるよう、指示を出しました。我々は、すべての人の声に耳を傾けます、しかし手に武器もった人間の声に耳を貸すことはないでしょう。国民を脅威に陥れる、抑圧する人々の話は聞きません。まず武器を捨て、それから対話の可能性が開かれるのです。
10. 中東で友好関係強化
包括的で、連携した精神的な運動を始めています。サイクス・ピコ協定(1916年、英仏間で結ばれたオスマン帝国領土分割に関する秘密協定)という分離主義的な考え方やツールに対し、トルコは常に連携した精神的な運動を行います。クートの戦い(1916年、イギリス軍に対してオスマン帝国軍が勝利した戦い)で、我々 はともに戦ったのです、今後も共存していきましょう。誰が最後の砦であるこの国を分断させようとしたとしても、我々はそれに対しまっすぐ立ち向かいます。
■病院に20のロケット
ダヴトオール首相は会見の際、HDP議員が、負傷者が残っていると主張するジズレの建物について、「いまだに、当該地域で負傷したとされる人物も、家々の病人も、我々の下に搬送されていません。ですが、ジズレの国立病院には、ここ数日で20発のロケットが撃ち込まれました。病院に、成績表をもらう子供たちに、何を求めているのか」と反発の意を示した。
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( 翻訳者:木全朋恵 )
( 記事ID:39818 )