世界の若者の政治的傾向や政治に対する関心、政治に対する期待を調査した報告で、トルコの若者は政治に対して最も関心のある集団として浮かび上がった。ヨーロッパ進歩研究財団(FEPS)はトルコで15〜34歳の約1000人に行ったインタビューの結果を公表した。
■映画や音楽、技術に関心
調査でトルコの若者の24%が政治に非常に関心があると述べる一方、38%はそこそこ関心がある、28%はあまり関心がない、10%は全く関心がないと明かした。「あなたが最も関心があることは何ですか」との質問には92%で映画が一位、91%で音楽が2位、89%で先端技術が3位だった。宗教に対する関心は69%で67位だった。
若者はいかに政治に関心を抱いていると明らかにしているとしても、アンケート参加者の大半が政治を混乱しているとみており、直接参加を望んでいない。若者が注目するもうひとつの点は、政治参加の十分な機会が与えておらず、踏み出せていないということである。
■自分の考えをソーシャルメディアで共有することを躊躇
FEPSの報告で注目を集めたもう一つのことは、若者が政治的見解をソーシャルメディアで共有することを恐れていることだった。調査に参加した若者の多くはソーシャルメディアでの政治的投稿がキャリアに悪影響を与える、もしくは法に触れると考えていた。
調査では14%の若者が人生で最低1回は政治集会に参加したと述べ、15%が何らかの抗議デモに参加したと明かした。78%の若者が自分の考えが政治に反映されていないと述べた。63%の若者は政治家が若者を管理下に置こうとしていると述べ、43%が政治家は本当に若者の将来を考えていると述べた。
将来生活の質に影響する要因を尋ねられると、91%で教育が一位となる一方、トルコの経済状況が91%で2位、戦争の脅威が89%で3位、世界経済とテロが88%で続いた。
キャリアプランについて聞かれると、25%の若者は研究員を望んでおり、14%は社長、11%は学者、10%は政治家を望んでいると語った。
もし明日選挙があれば91%の若者は投票に行くと述べ、33%は公正発展党に、23%は共和人民党に、10%は民族主義者行動党に、4%は平和民主党に投票すると述べた。
投票に行きたくないとした若者の最大の理由は政治不信だとされた。これ以外に、自分の考えに合う政党がないことや、どの政党も身近と感じられないこと、政治家はみな同じであることがその他の理由として示された。
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( 翻訳者:南澤沙織 )
( 記事ID:39846 )