クウェート:モスクの礼拝で説教師が人々に「節制」を呼びかけ
2016年02月12日付 al-Quds al-Arabi 紙


■クウェートの金曜礼拝で説教師が節制を呼びかけ

【クウェート市:アナトリア通信】

原油価格の下落が進み、原油収入を国庫の主要財源とするクウェートでは、政府による決定の準備に向け、高官らの発言を通して、財政の引き締めと緊縮を目標に個々人が「節制」するための取り組みを進めている。

先週のアナス・サーリフ財相による発表後、次年度予算における援助が約100億ドル削減されたことを受け、宗教寄進財省は昨日、モスクでの金曜礼拝に対して、人々に「節制を呼びかけ、浪費しないよう促す」よう、説教のテーマを配信した。

これを受けてモスクの説教師は、イスラームが「あらゆる物事に節度を呼びかけ、全ての事柄に意図を求める」ことを強調し、以下のクルアーンの聖句を引用した。「あなたの手を、自分の首に縛り付けてはならない。また限界を越え極端に手を開き、恥辱を被り困窮に陥ってはならない」(夜の旅章29節)

説教師は、日々の生活における人々の無駄遣いについて説明し、その内顕著なのは、とりわけ宴席や行事での飲食であり、また高価な衣装を必要以上に持つこと、無駄なものや贅沢のために散財することを控えるよう言及した。さらに必要以上に水、電気、電話回線を使用すること、過剰な洗車や庭園への水撒き、また日中の電灯の使用を控えるよう述べた。説教師は、「原油価格が下落している現在、全ての人々は贅沢や散財を止め、理性ある出費を行って国家に協力することが求められている」と強調した。

政府は国会に対して先週火曜日、4月以降の次年度予算の合理化計画を提出したが、議員らによって改定が求められた。財務次官によれば、政府は今年初めから、4月以降の同計画の前段階としてガソリンと電気の値上げに着手、同様に物価や企業の税金の引き上げなどを進めており、社会からの大きな反動が予想されている。

クウェートでは、原油価格が2014年6月から昨日までの間に、約120ドルから23ドル下落した。クウェートの産油量は日量310万バレルで、その90%は国家予算で賄われている。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:メディア翻訳アラビア語班 )
( 記事ID:39850 )